第五十話 最後は、自宅の庭で愛でる 



      
ある方、ヨットを庭のプールに浮かべた。そんなのも有りか? とちょっと驚きです。もちろん、庭にプールなんて、外国での話ですが、日本でも、これまでに、2,3件は、そういう話を聞いた事があります。まあ、プールでは無くて、庭に船台に乗っけてという話ですが、穴掘って、そのまま置いた方が? なんて話をした記憶があります。

気に入ったヨットを散々楽しんだ挙句、誰もがそうであるように、最後はヨットから去る時が来ます。普通は、売却してしまうのですが、自分の愛したヨットを、どうしても手放したく無かったんでしょう、庭に持ってきた。もちろん、ピカピカに磨いて、ニスもきれいに施して、その美しい姿をそのままに。

家のリビングから、ヨットを眺めながら飲む一杯の酒は、さぞ、美味でしょうね。しかも、ただのヨットじゃありません。自分と伴にセーリングしてきた相棒みたいなものです。ヨットを見るにつけ、これまでのセーリングの様々なシーンが思い浮かぶ。最後は、そんな使い方もあったのか。

本当にこんな事ができたら、最高かもしれません。ちょっと馬鹿げていると思われる方もおられるかもしれませんが、でも、遊び心です。思い出のヨットです。自分が愛したヨットです。散々楽しんできた、本気でセーリングを味わった。手放すのは簡単です。でも、もしできるのなら、さすがにプールとはいかないにしても、庭があるなら、穴掘って、水線ラインまで埋めて、、その姿を留めて置く事ができます。もちろん、ピカピカに磨いてです。乗らないのに、もったいないなんて言っちゃいけません。それは無粋というものです。まあ、俺が死んだら、売っても良いよ、なんてね。 メインテナンスを楽しむのも良いかもしれない。書斎にもなるかも? 

        

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