第七十一話 品質

品質はその素材と構造、その施工にある。そのヨットがどんなコンセプトのヨットであろうが、しっかり造られたヨットは、そのフィーリングが違う。そのフィーリングに価値を求めるかどうかは人次第ですが、でも、やっぱり良いヨットに乗ると、フィーリング的にグッドを感じます。

それが決して速さに繋がるわけでは無いにしても、やっぱり、何かが違う。それは頼もしさであり、安心感であり、これからチャレンジするセーリングにおける味方であり、支えでもある。速いヨットは面白いが、そこにしっかりした強固な船体があると、フィーリングは格段に良くなる。だから、軽く、強い船体をいかに造るかがテーマになります。

セーリングは、このフィーリングが重要かと思います。強固な船体です。そして、もちろん、速い方が面白い。品質はこの面白さに影響してきます。

今度輸入致しましたアルコナ370は日本市場では第一号艇です。
 ARCONA 370

サンドイッチ構造ですが、樹脂のバキュームによるインフュージョン工法で、最新テクノロジーです。がちっとした船体は頼もしい。
 

床下にはこんなフレームが入っています。右側の写真はそのフレームにステイのタイロッドが繋がる。施工もきれいです。

大口径のステアリングはダブルスポークで、ガタつきも無いし、いろんな部分が総合して、全体のフィーリングを造り上げる。確かに、量産艇よりも高価ですが、高くは無い。

フィーリングを言いますと、曖昧です。フィーリングはヨットの一部では語れない。ヨット全体の総合力になります。速さは重要なテーマだと思いますが、フィーリングは贅沢なテーマだと思います。

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