第七十三話 デイセーラーの艤装

デイセーラーにオートパイロットは要らないと言ってきましたが、ジェネカーの展開を含めたシングルハンドでは、やはりオートパイロットがあった方が良いかと思います。しかし、できるだけ使わないで、自分で舵を握った方が楽しいです。ですから、必要最低限で使う。

オートパイロットは、既に一般化していますから、ここでどうこう言う必要はありませんが、ロングを走るからオートパイロットを使うという事もありますが、デイセーラーでは、シングルである時に、セール操作上において使う事になりますから、用途は少し違います。また、瞬間的なティラー固定なら、最近では、造船所でそういう固定ができる装備がついていたりします。ティラーイクステンションの先端を、固定の穴に突っ込んで固定する。或は、ショックコードでティラーを固定する。一時的な場合です。

さて、他の艤装としては、風向風速計とスピード計、デプス計、これらがあれば十分かと思います。
GPSは、まあ、無くても良いかな。携帯用GPS程度でも良いし、携帯電話でもGPSがついているので、通常のデイセーリングなら、無くても良いかと思います。

さて、デイセーラーの艤装を考えますと、共通しているのは、セルフタッキングジブとメイン、メインシートはコクピットにリードされて、舵を持ったまま操作ができます。セールに関しては、これにジェネカー又はコードゼロ的微軽風用セールを一枚加えれば十分だろうと思います。そして、それをファーリングにする。

最近では、ディーゼルエンジンの代わりに、エレクトリックモーターを標準とするデイセーラーが徐々に増えています。静かですし、オイルとか冷却水とかの心配も要りません。しかしながら、充電をどうするか?陸電が取れないマリーナでは充電ができませんから、そこが問題です。よって、当社では、全てディーゼルエンジンに替えてもらっています。

デイセーラーとしての艤装が、だいたい固まってきました。どこのどのヨットにするにも、目的はセーリングを楽に操作して、堪能する事。その為に、計器類の活用があります。無くても、困りはしないが、あると、目安ができて走りやすいし、面白くなります。

先日のヨットには、B&Gの風向風速を設置したのですが、表示部には、アペアレントとトゥルーの風向、風速が同時に表示されていて、切り替えの必要がありませんでした。これは良いですね。

 

しかも、表示部は切り替えで、風向風速になるし、スピード計にも、デプス計にもなるもです。
この二つがあれば十分ではないでしょうか。また、デプスとスピードのセンサーは、ひとつで両方を兼ねるものでした。

計器類、オートパイロット等を使って、セーリングをもっと乗り易く、面白くする事を御勧めします。

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