第五十七話 新システムジブファーラー

今回の話はジブのファーリングシステムです。一般的に知られているシステムでは、アルミ製の長いフォイルを何本も継ぎ足して、フォアステーに設置し、下部にドラムをつけて、ドラム内に巻かれたロープを引いて、ドラムを回転させ、それでフォアステーに設置されたフォイルが回転します。

本当に新システムか、昔からあるのかは解りませんが、少なくとも、これまでに見た事無いシステム。それがディナミカ940に採用されていました。

        

ドラムはエンドレスライン用のステンレス製ドラム。これに、フォアステーがつながっています。フォアステーのトップ側は、スイブル式で回転、つまり、ドラムのエンドレスラインを引きますと、フォアステー自体が回転します。最初は、大きなテンションがかかったフォアステーが簡単に回転するのかと疑いましたが、意外や意外、スムースに回ります。

それで、ジブセールのピークとタックはシャックルで留めますが、その間はファスナー式です。それで、フォアステー自体が回転しますから、簡単に巻ける。シンプルですね。このメリットは、アルミ製のフォイルが無いので、その分軽い。しかも、シンプルで壊れない。この方式なら、ハンクスでもOKです。セールを外せば、通常のフォアステーが見えるだけです。ドラムが見えなかったら、ファーリングになっているとは解りません。

あるレース派の方が真剣に見られてました。何故なら、これならファーリングにできて、尚且重くならないからです。ちなみに、これ、ドイツのバーテル社製です。ここの製品は、当社でもファーリングジェネカーとして扱っておりましたが、真剣に他の製品は見ていなかったのです。

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