第五十八話 次世代ヨット

イタリアンデイセーラー、ディナミカ940にかかりっきりでしたが、やっと納艇を完了する事ができました。当然ながら、現地でも周囲の人目をひきます。こんなヨットはこれまで日本には無いからです。そのスタイルが特徴的です。

        

排水量は2.2t、それにバラストはバルブキールが最下部に集中して、その重さ1.17t、吃水は
2.1m、これが効いてます。マストもブームもカーボン製、そしてセールは3DLで55uあります。
セールエリア/排水量比は32.9です、これはかなり高い数値です。これで、そのヨットの速さが想像できます。そして、それを支えるバラストが1.17tもあるのです。ちなみにバラスト比は53%です。

        

速いからレースも楽しめる。それだけじゃない。レース以外では家族とのセーリングだって楽しめる。シングルハンド仕様なのですから。これこそ次世代のヨットです。そんな未来型のヨットを支持して頂いたオーナーに感謝です。

        

吃水2.1mの最下部に集中させているバルブキール。これが効いてます。非常に安定性が高い。それゃあそうです。シングル想定ですから、絶対必要な要素です。クルーによるハイクアウトの想定は無いのですから。

        

早速、地元の皆さんとセーリング。皆さん、乗りたいというご希望が多く、オーナーのご好意によって一緒に初セーリングです。

  スクウェアートップのメイン。それに、セルフ
  タッキングのファーリングジブという組み合
  わせです。

  この日は軽風、時折ちょっとだけ風が上
  がって、気持ちの良い加速感を感じます。
















   アペアレントでこの瞬間は24度、風速は
   風速4.9m、ボートスピード5.2ノット。
   もうちょっと上れます。それに、滑らかな
   セールフィーリングと加速感、まさしく、
   セーリングをスポーツしている感じです。






この時、一緒に乗った方の感想が、まさしくこのヨットは次世代のヨット、速くて、レースも楽しめるし、それ以外にはシングルだって、家族とだってセーリングを楽しめる。そういう感想を頂きました。
いかに容易に、そしていかに楽に、さらにいかに速くというヨット、決してレーサーではありません。このヨットはデイセーラーなのです。デイセーラーである事に意味があります。

次世代ヨットですから、一般受けはしないかもしれませんね。でも、そこにはまると、これ以上無いくらいに、面白さを満喫できると思います。デイセーラーはセーリングそのものを楽しむヨットです。
セーリングを愛でる。スピードも、ドライブ感も、滑らかさも、安定感も、操作性も、セーリングにおけるあらゆる操作と動きを愛でる。

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