第十話 イメージ操作

イメージをする事は重要な事だろうと思います。だから、そのイメージを操作する為に、テレビなんかでは特にイメージ宣伝が多くなる。まずはイメージさせて、そのイメージを膨らませる。我々は常に、イメージ操作にさらされているかと思います。他人に操作されるぐらいなら、自分で操作した方がましです。

では、イメージしてみてください。 ひとりで、ヨットを自由自在に操っている姿を。 風が変化すれば、すぐに簡単に対応している自分の姿を。そして、その走りを堪能している情景を。それがイメージできないと、デイセーラーには乗れないかもしれません。現実のヨットの操船では無く、イメージです。

何人かで一緒に乗って、クルージングに出かけ、現地でご馳走を味わって、ヨットで酒飲んで、寝る。そんなイメージだったらどうでしょうか? これはだれもができるイメージです。何故なら、日常においてやってる事と変わらないから。違うのはヨットを手段にしている事です。

では、レースに参加して、他艇と競い合うイメージはどうでしょうか? 抜きつ抜かれつ、そして優勝です。そのイメージはどうでしょうか?

他にもあります。どこへも出かけないが、桟橋に係留したままで、ヨットに泊まる。家族や仲間、自分達で食事作って、みんなで楽しむ。そういうイメージはどうでしょうか?

いろんなイメージがありますが、その中で、より具体的にイメージして、どれが最も気になったか?
どうできたら、最も面白そうだったか? それも、一回きりやるんでは無く、しょっちゅうやるとしたらどうなのか? このしょっちゅうがミソです。 一回きりなら、どれでも楽しそうに思えます。

わたくしの持論は、楽しいはたまに、面白いはしょっちゅうであります。 だから、自分のヨットライフでしょっちゅうやるとしたら、どのイメージが最も良いだろう? どれが楽しそうで、どれが面白そうだろうか?

イメージする時、誰もが細かい処まではイメージしません。だいたいの雰囲気で終わります。でも、できるだけ具体的に考えるとしたら、果たして、それは本当に面白いのか? そんな事しょっちゅうやれるのか? やりたくなるのか? そんな処まで到達してしまう。という事は本当の処が見えてくるのではなかろうか?

表面的なイメージでは良い事だらけです。でも、現実には、いろんな事が起こります。何も夢を壊したいとは思いません。ただ、もっと具体的にイメージして、それでも、これが面白そうだと解かれば、やるべき事ははっきりします。明確になればなる程に、夢は実現できると思います。

イメージ操作はコマーシャルがやる事ばかりでは無く、自分で操作をする事もできます。逃れる事はできません。ならば、他人からやられるぐらいなら、自分でやった方がましです。

クルージングヨット、デイセーラー、レーサー、いろんなヨットのいろんなイメージがあると思います。
それを具体的に使うとしたら、どんな具合に使うでしょうか?イメージ遊びです。宴会するとしたら、誰を具体的に招待して、ヨットの中で、どういう具合に、どういう料理をして、その楽しいイメージを思う。さて、次回はどんな風にしましょうか? そのまた次は? こう考えると、たまにだから楽しいと解ります。では、しょっちゅうやるに最も相応しい、核となるのは何か? これさえゲットすれば、他はどうにでもなると思う次第です。

いつか、沖縄に行ってみたい。いつか小笠原へ、いつか南太平洋へ。具体的にイメージして見てください。それが具体的になれば」なる程、可能性は高くなるだろうし、具体的にイメージできなければ、可能性は低い。

だから、何でも、具体的に考えてみて、最も面白いと感じる事をもっと具体的にイメージしましょう。すると、可能性は非常に高くなると思います。何故なら、すべての行動が、そこに向かうから。
そういう風に自分でイメージ操作を行ってはどうでしょうか? セーリングでも同様で、シングルで、自由自在にセーリングしている状況をできるだけ具体的にイメージします。

イメージトレーニングというのがありますが、その具体性が故に、頭脳がその可能性を高めてしまう。その頭脳が体を動かすわけですから、設計図みたいなものを作ってしまうのかもしれません。
自分に都合の良いイメージ操作を自分でやってみては如何でしょうか?どれだけ詳細に、具体的にイメージできるかが重要かと思います。

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