第五十一話 ジブシートシステム

前のページで、シングルハンドの時、ジブシートをウィンチ無しで引けたら、どんなに良いだろうと書きました。やっぱり同じ事を考える人は居るもので、そういうシステムを紹介します。但し、ヨットは
26フィート、それにジブはレギュラーぐらいのサイズです。

 ちょっと見にくいですが、ジブのクリューに、下
 の写真のようなブロック((ハーケン29mm)
 が結んであります。
 
 強度のある細いロープにブロック
 がスプライス。








 リードブロックにシートの一端を結んで、その
 シートをクリューのブロックに通し、再び、ジブ
 シ−トブロックを通して、スタンションに設置した
 ブロックを介して、コクピットへ。

    
コクピット横のスタンションにカム付きブロックを設置して、これを介して、コクピットから引く。これで
力は2分の1になります。強風ではウィンチを使う事になるでしょうが、かなり楽にはなるでしょう。

 コクピットの写真ですが、シートのリードが解る
 と思います。ウィンチを使う時は、最初のスタ
 ンションブロックの前で、ウィンチ側にリードす
 る事になります。もちろん、左舷側も同じ要領
 です。

 強風においては従来通り、ウィンチを使って、
 ジブシートを巻く事にはなりますが、以前より
 もずっと広い範囲で、ウィンチ無しで、舵を持
 ったまま、片手でメインもジブも引く事ができ
 ます。
 
 ただひとつ気になるのが、ジブのクリューにつ
 けたブロックがタックの度にマストにぶつかる  
                               のではないかという事です。そこには何らかの
 工夫が必要でしょう。例えば、皮革なんかを使
 ってカバーをするとかです。でも、アイデアとし
 ては、とっても良いと思いますね。このシステム
 もシングルハンドを容易にする為に考えられた
 アイデアです。

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