第97話 今日の会話
あるモーターボートオーナーと話をしていたんですが、どうです?ヨットしてみませんか?
興味あるんだけどね〜、暇無くて。ヨットだったら2,3日は無いとね。という返事。ボート
乗ってます? いやいや、去年の夏は全くといって良い程乗ってない。どっか行きたい
とは思うけどね。皆さんどこかへ行きたいけど暇が無い。とおっしゃる。

ボートもヨットもどこかへ行きたい。でも、暇が無い。日帰りで行ける範囲は限られてくる。
何年も乗ってると行くところも無くなってくる。2,3日の暇をいつも造るのはできないですね。
それに行くところも限られてくる。どこかへ行く予定を立てると目的地が優先となって、たま
たま風向きが良ければセールを上げるが、風が弱い時、正面の風の時はエンジンを駆ける。
そして、明るいうちにつきたいと思うので、やはりエンジンを駆ける。完全な移動手段です。
これが悪いとは言いません。それでも、モーターボートより静かですから、仲間や家族との
会話を楽しみながら、クルージングする。これも楽しみのひとつです。

でも、毎週末にどこかに行くなんて、なかなかできないですね。せいぜい1日程度、日帰りで
どこ行くの、となるとボートとなる。足の速いボートでも行ける範囲はしれたもの、それにいつも
同じ場所じゃ飽きもくる。ヨットなら2,3日必要と思えば乗れないし、ボートでも似たりよったり。
つまり、ボートでもヨットでも日帰りクルージングが主体となります。泊まりのクルージングは
年に1回か2回の楽しみとして、移動手段だろうがなんだろうが、それなりに楽しむ。日常は
日帰りクルージングを充実させなければ、ヨットでもボートでも飽きてくる。

ボートで日帰りで、ただ走ってても面白く無いでしょう?ヨットは違うんですよ。その辺走ってる
だけで実に面白くなりますよ。但し、セーリングを楽しむという次元で言えばですね。ただ、移動
しているだけなら飽きもくるでしょうけど。走りそのもが面白い。とくればどこ走っても面白い。
場所はどこでも良いんです。デイセーリングを考えると小型サイズの方が面白い。波も風も受ける
影響は大きいですから、よけい様々な状況を楽しめると思いますよ。大型サイズに気軽さを保つ
のはエネルギーが相当必要です。でも、長距離を考えると大型サイズの方が楽ですよね。この
あたりが選択の難しさです。

あるオーナーはヨットを出してから、風向きによっていく方向決めるそうです。
あるオーナーはデイセーリングを全くしません。でも、出たら、数ヶ月は帰って来ない。
あるオーナーは70歳という年齢を考えて、もう遠くへは行かないから、小型にしてしょっちゅう日帰り
セーリングをしている。
あるオーナーは夏休みにしか乗らない。
あるオーナーは別荘代わりにと考えたけど、ヨットに寝泊りしている様子は無い。
あるオーナーはレースを楽しんである。


こういう様子を見ると、デイセーリングをいかに楽しむかがポイントではないでしょうか。あとはおまけ
のようなもの。日常は徹底的にセーリングを楽しむ。年に1,2回のロングクルージングは徹底的に
家族との会話や目的地での楽しみを味わう。そして、年に1,2回はローカルのお祭りレースを徹底的
に楽しむ。どれも、その時、その時を充分に味わう。でも、90%ぐらいはデイセーリングですから、ここを
中心に楽しむ事をお奨めします。


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