第34話 ヨーロッパ

先日、ヨーロッパの造船所とメール交換していたのですが、向こうではもちろん大型艇
も良く売れているのですが、小型艇も良く動いているようです。日本の場合、全く初心
者の方でもインボードエンジン、個室トイレが最低条件になる事が普通になってきまし
た。そうすると25フィートが最低サイズです。この点、ヨーロッパでは船外機でも、トイ
レ無しでも気にしない方も多いようです。場合によってはエンジン無しという場合も少
なくない。マリーナの事情が異なるでしょうから、一概には言えませんが、20フィート
前後でも結構動くようです。このくらい小さくなるとエンジンなど不要と言われました。

日本では21フィートあたりのヨットが全くといって言い程売れなくなりました。マリーナ
に係留されたそれらのヨットは、全く動かず、船底は汚れ放題、マリーナのバース確保
の為に置いているというのもあります。もったいないですね。可哀想です。        
本当はこれぐらいのサイズがどんどん売れて、ヨット人口がどんどん増えてほしいのです
が、値段も安いし、初心者の練習用には良いと思うのですが。残念です。       

可哀想なのは小さなヨットばかりではありません。大きなヨットも動いていない。係留料
を支払って、置いておくだけ、この点はヨーロッパも似ているようで、動かない大型艇も
多いようです。ところが、違っているのはそういう大型ヨットのオーナーがどんどん小型
艇に買い換えていくケースが増えているようです。これは年齢による体力、クルーの事
それにメインテナンスの煩わしさにあるようです。シングルハンドで、クルーの心配も無く
メインテナンスも少なくて済む。そしていつまでも現役でいたいようです。         

日本も小型艇がたくさん売れるようにならないですかね。遠くへ行かなくても楽しめると
思うのですが。                                          

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