第七十二話 ユーロスポーツ

28フィートのピュアスポーツボートとして開発された、新しいヨットです。シングルでのデイセーリングから、スポーツとしてのセーリングまで、実に気軽にセーリングを遊ぼうというコンセプトです。

 全長28フィートに対して、水線長も28フィート、 幅が2.2mですから細身です。排水量は
 1,180kgに対しバラストが700Kgです。
 ファーリングジブを使ってます。

 前にJS9000というヨットを紹介しましたが、そ  れと同じコンセプトですね。純粋にスポーツとして
 気軽に遊んでしまおうというコンセプト。純粋スポ ーツヨットです。

 もちろんレースもできますが、仕様が全く異なり  ます。シングルをも可能にする為に700kgのバ ラストを積んでる。ジブファーラーも標準、このヨ

ットの意図する所は一般レースでは無く、ピュアスポーツです。もちろん、ワンデザインとしてのレースも可能ではありますが、セーリングを、そのハイポテンシャルを楽しみたいという方々向けです。

ヨーロッパではスポーツセーリングがどんどん進化していってます。レース、クルージング、これらに加えてクラシックデザインのデイセーラーが出てきて、さらに今度はもっと進化させたピュアスポーツヨットです。結局、レースかくルージングだったものが、もっと個人的な用途を進化させてきています。羨ましいですね、欧米には実にバラエティーに富んだコンセプトのヨットがあります。キャビンを強調するヨットはますますでかくして、一方では、こういうヨットも開発されていく。市場の大きさを感じます。

本当はこんなにバラエティーに富んだヨットがある方が良いわけで、それぞれ価値観が異なるのですから、みんな同じで全員が楽しいわけが無い。クルー集めてレースに興じる人が居て、ロング一辺倒という人が居て、シングルにこだわる人、スポーツが好きな人、それぞれで良いわけです。是非、自分の好きな乗り方は何か、早く見つけてください。そうすると、日本だって遅ればせながら、
いろんなコンセプトのヨットが入ってくるでしょう。その方が楽しいのですから。遊び方までみんなと一緒で無くても、個性豊かに、誰に遠慮する事無く、純粋に楽しみましょう。それが遊びですから許される。

そう言えば、イタリアのB30も同じコンセプトでしたね。どうやら、シングルをも視野に入れたハイパフォーマンススポーツヨットは、この30フィートあたりに集中しているようです。このぐらいが適度なサイズという事でしょうか。

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