第二十五話 欧米

レースはもちろん盛んに行われていますが、アメリカとヨーロッパとでは
クルージング艇に少し違いがあるように思われます。既に書きましたが、
アメリカではクラシックスタイルのデイセーラーが出てきた。それに従来の
クルージング艇にしても、クルージングという意味ではあまり変化は無い
ような気がします。一方、ヨーロッパ勢はここのところすこしづつスポーツ
感覚のクルージングが出てきているように思います。

イタリアのコメット社が言っていましたが、もはや昔ながらのクルージング
艇を望む人達が減ってきて、セーリング重視、何もレースで無くても、スポ
ーツ派が増えてきたとの事です。少なくとも、コマー社には純クルージング
艇を望む人達は居なくなってきた。

外洋、ロングクルージングには、また求める物が違ってくる。でも、日常に
乗る人達がクルージングというよりスポーツセーリングを望む傾向に変化
してきているのではないかと思います。それでコマー社もでかいヨットは別
にしてもスポーツヨットを推進しています。

そこで、日本はこれからどういう方向に進むだろうかと思うのですが、私
はヨーロッパのスポーツセーリングとアメリカのシングルハンドデイセーリ
ングの両方を取り入れ、シングルだろうと、そうでなかろうと、デイセーリ
ングを中心にしたスポーツセーリングを主に楽しむのが最も面白い乗り方
ではないかと思うのです。ロングや外洋におけるセーリングの技能はまた
別のところにあります。でも、めったに行かないセーリングより、すぐにでき
るセーリングを面白いものにするのが先決で、それにはスポーツ、クルー
が居ない人はシングルでスポーツ、午前中スポーツして、昼から宴会でも
良い。スポーツするのが最も面白いと思いますね。

今朝はこの寒いのに、九州でも気温0度でしたが、早朝野球をやってました
この寒いのによくやるなと思いましたが、好きなんですね。面白いと、なんと
してでもやりたくなるもんです。

忙しい日本人にはデイ・スポーツセーリングが良く似合う。勤勉な日本人には
スポーツセーリングが似合う。知識が増えるのが面白い。反応を感じるのが
面白い。腕が上がるのが面白い。狭い海域でも、幸いながら、自然はちゃんと
変化を起こしてくれるので、スポーツしている限り飽きる事はありません。

次へ     目次へ