第五十五話 中古艇

   
   

円安がどんどん進んできて新艇価格はうなぎ上りです。国産艇にしても多くの艤装品を輸入していますから、この円安の影響は避けられません。そこで注目されてくるのが既に日本にある中古艇という事になります。なんだか最近は中古艇が市場に出てくるのが多くなった様な気がします。

そこで中古艇に注目しますと、何とかなり古いヨットが数多く見られます。30年から40年。こんなに古くても船体には問題が無い。だから廃船などせずに市場に出てくるわけですが、ここで問題になるのがメインテナンスの状況です。船体に問題は無いとしても数多くの艤装品が設置されていますから、それらがどうなっているのか?

つまり船体のデザインや内装等は気に入ったがその他はどうか?これなんかは個人がちょっと見て判断できるようなものでは無いと思います。こう言っては難ですが、だから個人同士の売買は時に購入後にトラブルが多く発生する事がある。そこに業者の存在価値があるんだろうと思います。

そこに設置された物がちゃんと作動する事が当たり前で、作動しない場合は交換するか或いは作動しない事が伝えられる。その艤装品が次のオーナーにとって不要なものかもしれないから。ヨットにとって絶対必要な物はちゃんと整備か交換されるべきですが。実際にヨットを細かく見ていくとメインテナンスされてきたヨットでも細かい部分でいろんな不具合が見られます。それらを整備していくのが業者です。

昔ある造船所に聞きましたら、うちのヨットはメインテナンスさえしていけば100年後も綺麗だよと聞いた事があります。100年経っていないから真偽は解りませんが、でも多分そうなんだろうと思います。但し、造りが良いヨットという条件が付くかもしれませんが。実際FRP艇で100年経ったヨットは無いですから。ただ間違い無いのはメインテナンスが鍵を握るという事だと思います。

新しいヨットは気分が良い。でも新しいから古いヨットより必ずしも良いとは思いません。昨今のクルージング艇は内装を拡大する為に幅も高さも従来より大きい。ボリュームがかなり大きくなりました。昔カタリナ30の排水量が確か4tオーバーだった記憶していますが、なんでこんなに重いんだと思った次第ですが、今日の30フィートクルージング艇は5tを超えてきました。そんなにでかいキャビンまで必要か?なんて思ったりもします。それだけ重心が高くなるんじゃないか?もちろん用途次第という事もあるとは思いますが。

まあ、いろんな考え方があります。が、もちろん新艇をひとつでも多く進水させたいというのがひとつ、もうひとつは中古艇を整備、究極的にはレストア迄する事、古いヨットが多くなればなる程重要な点にな、っていくのではないかと思います。そうすればこれから先30年、40年と乗っていけるんだろうと思います。


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