第五十七話 ドイツのデイセーラー


      
ビール8.8 クラシックバージョン

これまで、世界のデイセーラーをご紹介してきましたが、ある方から、写真のビール8.8についてお問合せを頂きました。有難いですね。当社代理店に限らず、これから、いろんなモデルのデイセーラーが進水していくと、日本のヨット界も面白くなるだろうな〜と思います。

写真のヨットはドイツ製、クラシックとモダンのふたつがあります。ヨーロッパのクラシック系は、同じクラシック系でも、アメリカのとは少し違いますね。また、同じヨーロッパでも、イタリアンとも、また違う。いずれにしろ、共通するのは、アメリカ艇より、だいたいヨーロッパ艇の方がパフォーマンスが高いという事です。もちろん、高ければ良いという単純な話ではありません。

写真のセールはUKセールで、クロスカットのラミネートセールに補強のラインが入ってます。X ドライブとかテープドライブとか言ってます。最近は、レーサーで無くても、セーリング重視なら、こういうセールを使いたい。これ、一応クルージング艇用とされていますが、ハイパフォーマンスクルーザーなんかに使うのでしょう。セールも進化しています。

ヨットが進化していく中で、その性能に合うセールという事も必須になってきます。何もカーボンの黒いセールである必要はありませんが、やっぱり少しでも良いセールが欲しい。通常のダクロンセールとはやっぱり違います。軽く、伸びにくい。これ、セールフィーリングにとっても、重要な要素になります。

セールのグレードが上がると、やっぱりハリヤードなんかも、それに合わせたい処です。セールが伸びなくても、ハリヤードが伸びてしまったら、本来の性能を発揮できなくなりますから。セーリングは全体のバランスです。船体強度の高いヨットに、良いセールを設置する。セールフィーリングが違って来ます。たとえビュンビュン走らない時でも、良い気分になれます。これが目的ですから。

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