第15話 ヨット

それで、どんなヨットが良いのかという事になるのですが、私の理想は何度も書きましたが
アレリオン28です。シングルハンドでの高い帆走性能、スタビリティー、文句無しです。
でも価格が高いのが難点ですね。でも、最終的には、いつかはこれを思っています。

昔のSK25なんかも良い、ブルーウォーターも良いですね。21と24は特に好きです。でも、
もう造ってないし、随分古いですから、レストアでもして乗る手はありますが、費用と再販
の事を考えると、日本でレストアが定着しない限り、乗りつぶす気持ちが必要かもしれま
せん。他にもたくさんあるのでしょうが、あまり古いヨットに乗った経験がありませんので、
解りませんが、でもこの時代から以降は、軽いヨット、バラストも軽くなってきた。シングル
でも乗れますが、腰が弱くなってきた。全部といっているわけではないですが、相対的に
そうです。それはキャビンを広くする為と独立トイレを取る為ではないかと思うのです。

そして、このあたりから海外からの輸入全盛になってきます。初期の頃はまだフリーボード
低く、安定性も良かった。セーリングを主体にしていたと思います。ところが、だんだん、
フリーボードが高くなりだし、キャビンがますます増え、コクピットにはドジャーとビミニトップ
が当たり前になってきた。それに最近では、メインファーラーさえ珍しくない。こうなってくる
と、便利さ、快適さを追求しています。この事は、セーリング自体の性能を落とすして、便利
さに移行していますので、どんどんセーリングの楽しみから、セーリングは楽なセーリング
へと変わってきたと思う。つまり、キャビン重視、便利で楽なセーリング、この事によって
ヨットはどんどん大型化している。

これらが輸入物ですから、海外でも同じです。ただ、一方で、個人オーナー達は別の動き
をしている。セーリングへ戻ってきている人達も出てきています。レースは日本より遥かに
盛んで、レーサーからレーサークルーザーの需要も大きい。でも、一般的にはクルージング
の方が遥かに大きい市場です。彼らの一部が、シングルハンドやショートハンドのデーセ
ーリングに移行してきている。

だから、そういうヨットが出てきた。再び注目されてきている。今度は、小さければ良いという
事では無く、クラシックやトラディショナルなデザイン、高いスタビリティー、シングルハンド艤
装、特に私が思うのは、大きなメインと小さなジブにしている事です。当然、フラクショナル
リグです。これが良いという理由はさんざん書いてきましたので、ここでは避けますが、
帆走が楽しいヨット。これです。デザインは、これまで大型艇に乗ってこられた方々のプライド
なのでしょうか、ただそこらへんの小さなヨットと同じでは、承知しない。美しいデザインを
求めている。それに、手入れをすればなんといつまでも美しいことか。そうなるとちょっと価格
も高めになりますが、その価値はある。

こういうトレンドを受けて、クラシック艇のFRP製という動きです。いくらなんでも、木造では価
格も高いばかりか、手入れも大変過ぎる。それで、FRP製という方が良いので、そういうヨット
が出てきている。こういうヨットを世界中から探しています。その結果、選んだのが、フォーク
ボート、アレリオン、これらは木造艇からFRPに変わったヨットです。GH26はデザインから
新しく起こされ、木造、FRPの両方で建造しています。他にもあると思います。そういうヨット
を世界中から見つけては紹介していきたいと思います。まだまだ、今の大型キャビンが主流
です。欧米では、このまま続くでしょう。何故なら、彼らと、我々では遊びのスタイルが違う
からです。それで、一部はセーリング志向になってくる。

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