第100話 独り言

思いつきで書き始めたこのページも、毎日多くの方々が見に来られているという事
を知りますと、何とか毎日でも更新をと思ってしまいます。その反動で、実に下らな
い内容になってしまったり、強引にヨットに結びつけたり、同じ内容が重複したり、
いろいろ出てきます。

ただ、一貫して言いたい事は、どんなにしたら多くの方々がヨットを楽しむ事ができ
るだろうかという事につきます。使われない、係船されっぱなしの多くのヨットを見る
につけ、何とかできないかと思います。何故なら、みんなが楽しまなければ、後は
衰退するしか無いからです。クルーが居ないと言われます。40代、50代が若手と
呼ばれます。若い人達が何故ヨットに乗らないのか?理由はたくさん考えられるで
しょう。でも、最大の理由は現オーナーがヨットを心から楽しんでいないからだと思い
ます。ヨット持ってるオーナーが楽しくないのに、若い人達が入ってくるわけが無い。
端から見て、面白そうに見えない。面白ければ、どんな事してでもヨットに乗りたい
と思うものです。小さなヨットなら価格も安いし、何とかなるものです。多くのオーナー
が活き活きして、ヨットを楽しんでいるのであれば、クルーも集まる。クルーはやがて
自分もいつかはオーナーになりたいと思う。そして広がり、健全なヨット文化ができて
いく。こうあってほしいと願います。

ならば、まず今何ができるか、まずはヨットから離れたオーナー達を再びヨットに戻し
もう一度昔のように楽しんでもらう事です。それにはシングルハンドやデイセーリング
で、セーリングそのものを味わってもらうことが先決だと思います。もちろん、これが
全てではありません。しかしながら、離れた気持ちを取り戻す、最も有効な乗り方だ
と思います。気軽である事とすぐに目の前の海域で、誰でも、ちょっと開いた時間にで
も、その気になれば、しびれるようなセーリングが味わえるのですから、この感覚を
もう一度取り戻して、ヨットを深く楽しんでいただきたい。そう思います。

そうなりますと、エキサイティングな年寄りが一体何をしているのだろうと思いますよ。
うち親父は一体何がそんなに楽しいんだろうと思いますね。じゃあ、ちょっと載せてくれ
という事になる。こういう時にだらだら酒のみながらエンジンで走っちゃいけません。
息子にヨットの醍醐味を、スリリングなセーリングを、感動を与えてやらなければいけま
せん。ああ今日はさわやかで気持ち良かった。なんて事で終わるとまあ、次に来るのは
来年でしょう。ヨットはエキサイティングなのです。若者は退屈な年寄りの乗り物には
興味は無いのです。

ヨット買って、最初だけ家族や仲間が来たが、後はさっぱり来ない。当たり前でしょう。
退屈な乗り物に、誰が来るだろう。済みません。結婚式があるもので、とか何とか言って
断るのです。面白いなら、向こうからやってくる。どんな都合があっても、何とかしてでも
来る。来ないのは面白く無いからです。でも、ヨットは決して退屈な乗り物ではありません
それどころか、”超エキサイティング”なのです。退屈な物にしてしまっているだけなのです。
天気の良い日に、ゆったり走り、ご馳走を食べながら、会話しながら、確かに、それも良い
でも、いつもそうなら退屈になってくる。

だから、走るんです。真剣に出来る限りの操作をして、よりスムースな、快適なセーリング
を目指すんです。これには技術が要ります。うまくなればなる程、よりしびれるようなセー
リングができます。この見事な走りに、ヨットは俄然退屈からエキサイティングに変わります。
自分のセーリング技術が向上して、快適なセーリングをしている姿を想像してみてください。
これは一種の快感ではないでしょうか。そういうオーナーにあこがれて、クルーはやってくる。
だから、セーリングを第一とします。

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