第八十八話 コクピット



      
コクピットは操作をする為のスペースです。 しかし、今日、操作の仕方も簡易になり、それに伴って、コクピットはエンターテインメントのスペースでもあり、それが顕著に考慮されるようになってきました。先日、普通のクルージング艇でピクニックセーリングをしてきましたが、タックする度に、ゲストに、こっちに移動して頂けます?とお断りしなければなりませんでした。状況によっては、ちょっと済みませんがという感じでもあります。

それがセルフタッキングジブになり、そのシートの取り回しによっては、ゲストに移動をお願いしなくても良い。セールを上げてしまえば、後は、全てコクピットの後部側でできる。従って、前側にテーブルさえ展開できて、コクピットこそがメインサロンですという考え方も成り立ってくる。 イーグルヨットなんかはそれにあたります。ただ、操作しなくて良いのでは無く、操作はどんどんやって楽しめ、そのうえで後部側に集中させてます。



逆に、後部側をゲスト用として、コクピットの前側で全て操船するというヨットもあります。ヨットがオーナーやそのクルーを中心に考えてデザインされてきたものが、クルーでは無い、ゲストという考え方。これもシングルハンドが容易になったせいだろうと思います。いずれにしろ、デイセーラーのメインサロンはコクピットです。


オプティオ9のコクピット、操作は全て前側で行われます。ティラーだけがやや後部側に食い込んでますが、根元の方なので、そんなには邪魔にならない。


デイセーラーのコクピットは、操船して遊ぶ場所であり、ゲストを楽しませるうえでのメインサロン、そのうえ海面が近いですから、ゲストにとってもエンターテインメント性抜群だと思います。その上で速いなら言う事無しでははないかと思うのですが?

次へ       目次へ