第八十九話 力

腕力、体力、想像力、創造力、集中力、その他、いろんな力があると思いますが、物と違って、力は変化するものであり、増えたり、減ったりします。それをコントロールするのが個人かと思います。我々は、物や物事を通して、自分自身のいろいろな力を注ぎ込み、それによって起こる現象を味わって、楽しんだり、嫌だったり、いろんな感情を味わっているのかもしれません。

だから、様々な状況において、どんな力を発揮できるか? 力は、どんな場面においても、自由自在にコントロールして十分発揮できれば、それなりの何らかの味わいがもたらされる。ある力は、何の努力も無しに、自然と発揮されるかもしれないし、ある力は、相当意識しないと発揮されないかもしれない。

天才とか言われるような人達は、何の努力も無しに、人一倍、各力を発揮する能力を持ち、それがさらに努力によって、もっと増加される.。 だから天才でありますね。我々でも、ある力は腕力があるとか、集中力があるとか、自然に発揮できる能力がありますが、でも、その他は、意識して努力しなければ出てこないかもしれない。

それで、意識して、不足する力を発揮しようと思うわけです。面倒くさいな〜と思う時、これが最も足を引っ張る事になると思いますが、敢えて、やるように意識する。そうすると、そのうち面倒くさいと思わなくなるかもしれない。それが面白さを求める原動力になるかもしれない。

どれだけの力を発揮できるかにかかっているかなと思います。いろんな力の中で、特に重要な事は、想像力と創造力、そして集中力、観察力ではないかと思います。体力や腕力は、その気になれば、パワーアシストでどうにでもなる。つまり、物理的な力は代替物があるが、精神的力は自分次第なので、それらが発揮できさえすれば、より面白さを創造する事ができる。

これらの力をセーリングに発揮していけば、面白さを得る事は難しくは無いのではなかろうか?と想像します。ただ、面白さとは、楽しいだけでは無く、それも含めて、いろんな事を味わい、それらを超えて、味わう事かと思います。だから、面白さとは、とても深い、総合的力ではないかと思います。

想像する力、その想像力にエネルギーを注ぐのが、好奇心、探究心、これらをより多く持った方が、より多く想像できる。これが全ての原動力かもしれません。そのエネルギーを増幅させる為にも、最初は意識的にいろいろしてみる事が必要かもしれません。増幅させる為に、その領域に入り、前進する為に。

こんな事は敢えてここで書くまでも無く、誰もが知っている事ですが、ここで言いたい事は、敢えて、それを随所に意識してみてはと思う次第です。

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