第六十九話 理想のヨット

たまに、こんなヨットが良いな〜とか、あんなヨットが良いな〜とか考える事があります。あくまで個人的な好みとしてです。しかし、理想的なヨットは現存しないので、それに近いヨットという事を考えます。それはそれで、空想を楽しんでいるような感じでしょうか?

でも、この空想には、現実的にこうしたい、このような操作で、こういうデッキ配置にして云々という事が具体的に空想されます。セーリング以外でも、内装はこういうレイアウトで、これは必要、あれは不要等々を考えます。 つまり、自分のスタイルが完璧に反映されたのが理想のヨットであります。

その理想のヨットが存在しないにしても、自分のスタイルは明確になります。私の理想は当然ながらデイセーラーであり、具体的に、メインセールを上げる処から、各種の操作ひとつひとつの位置はどこにあったら操作し易いか、力加減はどうだろうかとか考えます。セールエリアはどのくらいでとかSADR値を考え、既存のデイセーラーから、重量なんかも考え、もちろん、そんなヨットは存在しないのですが、でも、求めている事が明確であります。

理想は既存しない。常に、何かが多すぎたり、足りなかったりします。だから、海外のリッチな方々はカスタム建造をする事になりますが、まあ、いつか宝くじでも当たったら、そういう事もやってみたいもんです。

その理想のヨットは実現しないまでも、既存のヨットを改造する事は可能です。と言いましても、重量を変える事はできないし、セールはせいぜい軽いセールに変える事ぐらいでしょうか?もちろん、これは効果的ではありますが。それより、もっと現実的なのは、デッキ艤装の変更かもしれません。

バクステーアジャスターの操作位置を変えるとか、トラベラーの操作位置の変更とか、ちょっとした変更で、操作しやすくなります。そういう事を考えるのも悪くないな〜、理想のヨットに一歩近づける事になります。

こういう操作のし易さは、ほんのちょっとした事なのに、操作の感じとして随分違ってきます。プロダクション艇の配置等は、理想の配置とは限りません。一般的ではあるかもしれませんが、各人が違う感覚を持つ以上、自分の感じとして変更しても構わない。むしろ、そうやって遊ぶ事もおおいにありではないかと思います。

理想のヨットを考える事は、自分の使い方を明確にする事に繋がりますので、お暇な時には、考えを巡らしてみては如何でしょうか?

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