第四十六話 ハーバー30

もうひとつのデイセーラー、ハーバー30の建造が少々遅れ気味。まだ日本に入荷する予定はありませんが、造船所の知らせでは、二号艇の受注があったとか。一号艇もまだ未完成なのですが。

ハーバー30のコンセプトはハイパフォーマンスのデイセーラー。排水量(3,375kg)に対するセールエリアは21.9、バラストは1,485kgと、バラスト比44%は頼もしい。

ハーバー25より、少しクルージングを取り入れた仕様で、キャビンも少し充実させています。

  レイアウトを見ても
  そう感じますね。










フラクショナルリグ、ジブブームを持つセルフタッキングジブ、大きなフルバテンメイン、仕様的にはデイセーラーというより、ハイパフォーマンスクルージングというところでしょうか。それにラット仕様です。

デイセーリングから、沿岸のクルージングを基本に、そこらあたりがjコンセプト。一般沿岸用と違うのは、ハイパフォーマンスとシングルでも操船が楽にできる事です。

クルージングだから、レースに興味無いから、というセリフは時々耳にします。しかし、クルージングが主であったとしても、もし、日常的にはデイセーリングを楽しむとしたら、やはり、帆走性能が良い方が面白いかと思います。そういうヨットでも、クルージングに差支えは全くないのですから。

日常とクルージングという分け方を考えれば、圧倒的に日常のセーリングが多いのでは無いでしょうか?ならば、そこにセーリングという基本的要素があり、それが面白いに越した事は無いと思います。それには、性能が物を言う。そして、慣れて、腕も上がっていけば、セーリングはさらに面白くなります。

弘法、筆を選ばずという言葉がありますが、本当にうまい人は、どんなヨットでも走らせるのでしょうが、でも、やっぱり性能の良いヨットには敵わない。デイセーリングは、日帰りセーリングという事では無く、その日のセーリングをいかにと楽しむ事。それには、気軽さをもって、高い帆走性能を楽しむのが良かろうと思う次第です。

でも、デイセーラーはレーサーを造っているわけではありません。難しい何か、クルー、そういう事を不要とした、誰もが遊べる素直さを持っています。でも、より高い帆走性能を目指しています。
アレリオンのセリフに、シングルハンドとハイパフォーマンスは標準仕様、という言葉があります。
ハイパフォーマンスは、初心者でも味わう事ができますし、ベテランの域におられる方でも、その性能を味わう事ができます。それは素直なヨットだと思うからです。良いヨットは素直なヨット。特別な何かを要求するわけでは無い。

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