第八十四話 操船を遊ぶ

操船を遊ぶというのは、なかなか面白い感覚です。先日、オーナーからアレリオンをお借りしまして、約2時間半のセーリングを楽しんできました。ジブはセルフタッキング、メインシートは目の前で、トラベラーはすぐ後ろ。シングルで乗って、多くの場合で、ジブはそこそこにして、メインセールを主に扱うのでも良い。

少々船艇に汚れがあったかな、ちょっと鈍さを感じましたが、それでも、良く走ってくれました。バックステーやシート操作や、バングや、そういう操作をして、ちょっと変わる動き方に面白さを感じます。いかにも、走らせてるという感じ。セーリングの楽しみというのは、こういうところにあるかと思います。

  うまいとか下手とか、確かにそういう違いも
  あるでしょうが、それを越えて、操船する事の
  面白さがあると思います。

  セールを上げたら、その後は全くウィンチを
  使う必要も無く、全部片手でOK.何とも気持   ちが良い。天気は上々、風もそこそこ吹いて
  くれました。

  ライフラインが無い事を良く聞かれますが、
  全く不安もありません。無い方がかえって、
  乗り降りしやすいし、その方が良いとさえ思い  ます。


出航しますと、多くの方々が振り返って見ます。写真を撮る人も居た。こういうヨットは少ないですからね。サイズは28と小さいですが、存在感たっぷりです。

このヨットの気軽さ、セーリングの面白さ、扱い易さ、シングルでセーリングを遊ぶにはピッタリかと思います。今年は、アレリオン33が来ます。震災の影響で、貨物輸送に影響が出て、大きく遅れてしまっていますが、もう少し。オーナー様には申し訳ないのですが。

アレリオン33Sは、もっとスポーティーにしたアレリオン。これを自由自在にセーリング。何とも楽しみであります。そこに特化すると、こんなにセーリングが面白くなる。そういう典型かと思います。
レースを意識して造ったわけでも無く、純粋にセーリングを味わうのが目的。割り切りさえできれば、こんなセーリングを味わえる。多くの方々に味わって頂きたいと思います。ヨットとこんなに気軽に付き合えるなんて!

ゴールデンウィークの初日、しかも天候はヨット日和。それでも、海は空いていました。漁船をよけながら、スイスイでした。向こう側にはクルーを従えたレーサーが見える。空を見上げれば、二機の飛行機が雲のラインを交差させて飛び交う。なんとまあ、良い一日でした。

   連休はアリランレースが開催されます。
   韓国は釜山から博多までのレース。
   そのレースへの回航ですね。2年に1回
   関西から、韓国からも、多くの参加があり
   ます。レーサーもクルージング艇も参加
   するレース。外国から日本へのレースで
   す。韓国は実に近い。昔は、J24なんか
   での参加もあったようです。最近は、みん
   な大型化しました。

次へ        目次へ