第十六話 女子何とか

最近特に女子何とか、という言葉が目につきます。女性の進出が目立つのか、山、釣り、昔は男ばかりの世界だったのが、女性が目立つ。それも、男に連れられてという事では無く、自主的に行動しているわけです。

ある方の奥さん。釣り好きで、ひとりでも釣りにいくらしい。そんな時代なのか?

人口の半分は女性ですから、何もほっとく必要はない。企業もそう考えてしかるべき。それに、どこかで聞いた話ですが、消費の決定は8割は女性が下すとか?

そういえば、ヨットにしても、奥さんが気に入るかどうかは大きな要素ですね。男は、趣味にのめりこみ、ある種のマニアックな世界に入る事が多い。でも、女性はそうではない時、女性が見て、気に入るヨットかどうかは大きいです。

もう随分前になりますが、アメリカのボートショーを訪れた際、ある有名ボートの営業が言っていた言葉を思い出します。買うのは奥さんなんだ。だから、女性が気に入るようにする必要がある。ヨットにたいして興味が無い奥さんが決める?

そのボートのデザイナーと話をする機会があり、あれは俺のオリジナルデザインでは無い。造船所が勝ってに、フリーボードを高くして、船艇形状を少しフラットにして、キャビンをより広くしている。そんな話を聞いた事があります。

機能的にどんなに抜群であっても、特に機能が優れると、他の部分に弊害があって、男は弊害とは見ないのですが、興味の無い奥さんにとっては、見る視点が違っています。どんなに良いヨットを建造しても、売れなければ意味が無い。

そこに女子何とかが流行る。女性が実際に行動して、山でも釣りでも行けば、実際に自分がやれば、何が良いのかが解るでしょうから、視点も変わるかもしれません。そうすると、機能の良し悪しがもっと重視されるかもしれませんね。

残念ながら、ヨット界に女性が進出してくる傾向はありません。女性が、自らの意志で、ヨットに自分で動かして乗ろうという事はまだありません。でも、この先はひょっとしたら、そういう事もあるかもしれません。そう期待したいものです。女性が来れば、黙っていても男がやってくる。

たまにですが、野球を見に行く事があります。昔は、野郎どもの世界でした。汚いヤジも飛び交ったものです。ところが、最近は女性の観客が多い事。びっくりです。しかも、女性同士で見に来ている。サッカーなんかもそうですね。だから、観客は非常に多い。もう、汚いヤジなんかはありません。その代わり、黄色い声援ですん。開けた世界になっています。

これからの日本を活性化させるには、女性がキーなのかもしれません。ヨット界にも、女性を引き込まねばなりません。どうやって? それが解れば苦労はしませんが。

できれば、今ヨットやってる方々が、積極的に女性を誘っていただければと思います。変な意味じゃないですよ。純粋にです。それも、御嬢さん的な乗り方では無く、ある程度はちゃんとしたセーリングを体験させて頂きたいと思います。ワーワー、キャーキャー言うかもしれませんが、それは多分、楽しんでいるからだと思います。御嬢さんセーリングでは、多分最初の30分で飽きが出始める。彼女たちもエキサイティングな何かを味わえば、面白さを感じるかもしれません。

私の数少ない体験では、みんなとは言いませんが、中には強風の中でも、真剣に舵を握って操作を楽しんでいる人も居ました。彼女達も、面白い事、楽しい事、そういう事を求めている。乗せてもらうのと、自分で操船するのとは大違い。セーリングとか言う行為は、女性はどうか?という先入観を持たない方が良いかもしれません。

ワーワー、キャーキャー言いながら、遊園地のジェットコースターなんか楽しんでいます。私なんかは苦手ですが。

いつか、女性チームがレースに参加したりすると良いでしょうね。海外にはそういうチームもあるようですが。女性オーナーのヨット、まあ経済的な面もありますから、経済界への進出も、もっと必要でしょうが。マリーナに女性が多くなれば、野郎共も集まり、マリーナは賑やかになります。そうなると、マリーナは、また手法を変えて、あの手、この手を考えるでしょうから。

世界は女性が動かしてきたのかもしれません。外では偉そうにしている男でも、家に帰れば奥さんに頭が上がらない。その女性が表に出てきたら?考えただけでも、怖いですね。世界はいったいどうなるんでしょう? まあ、彼女たちが本格的に表に出てくるようになる頃は、私、幸いにも、もうこの世には居ないかもしれませんが?でも、ちょっと怖い物見たさの興味はありますが。

女性の方がセーリングに行こうと、男を誘いますね。男は断れません。ヨット人口倍増計画でありますね。その頃まで営業続けられたら、儲かるようになるかな〜? いや〜、デイセーラーはそのもっと後かな〜?

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