第十一話 クラブハウス

マリーナに行けば、クラブハウスがあります。無いところもありますが。そこは、オーナー達の社交の場、寛ぎの場、コミュニケーションの場でありますね。そこで一杯飲みながら、話がはずみ、何らかの企画が持ちがる可能性もあります。クラブハウスはマリーナの顔でもあります。

高級感たっぷりで、しゃれた内装で、ちょっとかしこまった感じより、もっとリラックスできて、気軽に入れて、しかも、そこでのんびりできる。たとえ、ヨットを出さなくても、そこに行きたくなるような場所があれば良いですね。でも、なかなかそれが難しいようです。

いっその事、スターバックスでも呼んで、そこをクラブハウス代わりに使ってもらうなんてのがあればどうでしょう?どういうわけか、スターバックスには客が一杯。そこに行けば、誰かと会える。会って親しくなるうちに、いろんな話が出て、一緒に走りましょうなんて事もあるかもしれません。クラブハウスから、オーナー同士から、いろんな企画が持ち上がって、それが広がるかもしれません。

どこのマリーナに行っても、どうも、そういう場、オーナー同士のコミュニケーションの場が少ないような、否、あるんですが、どうも今一落ち着かないというか、グループ別になってしまう。これは日本人だからでしょうかね?何か、雰囲気つくりなんか必要かもしれませんね。

そこでは、ヨット談義なんかも出てきますね。レースの話、クルージングの話、業者の噂話も出るかも?何にせよ、オーナー同士が、親しくなって、輪を広げられる場があればと思います。

マリーナは社交の場。ヨットに乗るだけが全てではありませんね。マリーナ全体がひとつの社会を形成しなくてはなりません。その場は、普段の生活とは違う、別の世界。オーナーには、いろんな職業を持った人達で形成されます。しかし、この場では、そんな肩書きは捨てて、皆さんが集まる、別の世界があります。

だからこそ、リラックスできる。損得も無い。ただ、ヨットオーナーであるという共通の趣味において、互いのコミュニケーションがあり、そこから、新しい世界が生み出される。マリーナは社交の場なのであります。ヨット保管だけではありませんね。

こういう場が無いと、オーナーはバラバラです。会えば会釈ぐらいはしますが、その程度。もっと何とかならないだろうか?と思います。そのマリーナが高級だからでは無く、オーナー同士が盛り上がっているマリーナ、クラブハウス。そうなら、メンバーになったら、さぞ楽しかろうと思えるような。

とは、言いつつ、具体的にどんなのが良いのか、と聞かれても、答えられないのですが、とりあえず、カフェなんかにしちゃうとどうでしょうか?客が少ないと困るので、一般からも入れるカフェの方が良いかも?そこには、オーナーのコミュニケーションができる掲示板なんかもあって、自分のヨット売りたいなら、そこに貼りつけたりして?もちろん、買いたい人も、クルー募集なんかも、一般の人達も見るかも?

兎に角、日本はヨットの数が少ないので、一般からの客も必要でしょうね。実際はいろいろ難しい面もあるとは思いますが、何か工夫がほしい気はします。オーナーに、自分のヨット以外の場所で寛げるスペースを提供した方が良い。ひとりでも来るような。マリーナは保管という目的もありますが、ヨットオーナーの社交の場と考えた方が良いような気がします。そうしますと、ひょっとしたら、マリーナの違いがそこに出るかも?

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