第八十五話 得意技
| 団塊の世代の事が話題になって、これから多くの方々が引退すると言われます。仕事に明け暮れてきた日々から、第二の人生が始まります。 さて、そういう時には、何か得意技を持っていますと、結構面白い引退生活ができる。楽器を練習したり、スポーツだったり、絵画、ダンス、陶芸、いろいろありますが、ちょっと変わったところで、ヨットという手段もあります。 一般的には、ヨットに乗れると言いますと、すごいという事になります。何も遠くに行くだけがヨットじゃありません。近くでもセーリングを楽しむという方法があります。それに、自分だけでは無く、人を乗せる事ができますから、楽しさを分けてあげることもできるという点では、かなり良い趣味ではないかと思います。 最初のちょっとした練習と知識さえあれば、とりあえずセーリングするのは難しくありません。そういう得意技がありますと、ちょっと空いた時間とかに、得意技を活かして、奥さんを乗せたり、友人を乗せたりできますね。それに得意技ですから、いざという時に役に立つかも。 何かひとつ、いつでも、自分ひとりでもできる得意技を持つ事は、人生を潤す有効な方法かと思います。そして、もし、ピクニックセーリングよりもっと深く入っていきたいと感じた時、セーリングはもっともっとその深さを見せてくれます。オーナーの気持ち次第です。 ヨットがあるからと言って、どこか遠くを目指す必要はありません。ある方は、ヨットを出さない時は、本を読んでいるし、またある方のヨットからはギターの練習している音が聴こえてきます。それで良いんだと思います。セーリングを軸にしますが、いろんな使い方をして楽しめれば良いと思います。 いろんな楽しみ方をするにしても、ヨットはヨットですから、セーリングが軸になります。ただ、これは難しいものではありませんから、ただどこまで追求していくかは、自分次第で良い。求めれば、求める程に深いのがヨットですから、初心者にも、ベテランにも対応できるわけです。 是非、何か得意技を見つけて、それを育てていって頂きたいと思います。ヨットは気軽なものでなければなりません。そして、その気になれば、セーリングの深さを見る事もできますし、世界を旅する事もできる。しかし、使い方は自由、こうでなければならないという事は無く、自由です。でも、全ての基本はセーリングから始まります。そこを得意技としておけば、気軽でもあり、楽しくも、面白くも、いろんなフィーリングを楽しむ事ができると思います。 それに得意技というのは、何かひとつ持つ事によって、心の中に自信と言いますか、芯と言いますか、何かが生まれますね。 |