第42話 ユーロ、ドル&円

外国通貨の値動きは我々輸入業者にとっては大変重要です。最近はユーロが非常に高いのが
気になります。ユーロ誕生時は確か1ユーロが120円ぐらいで、ドルとあまり差はなかったと記憶
していますが、一旦は下がり、一時期は90円代を割りました。しかし、今は140円近辺まで上が
ってきています。一方、米ドルは、イラク戦に圧倒的な勝利をおさめながら、あまり変化は無い。

為替は非常に難しい問題で、実質的な経済的な実力というより、情報操作等の影響が大きいよう
です。投資家によるお金の動きの方が遥かに、実質貿易取引金額より大きいのが原因かもしれま
せん。彼らが、どこにお金を持っていくかによって為替は大きく変わっていく。だから難しいのかもし
れませんね。

ユーロは経済的に統一化され、脱米ドル化が進んでいるようです。先日のニュースでは中東の石油
をヨーロッパは米ドルでは無く、ユーロ決済する動きがあるようです。そうなるとヨーロッパは米ドルに
振り回される事が無くなる。それで、ユーロ圏の統一化に進む為、政治統合もあり得るかもしれませ
ん。一方、そうなるとアメリカの支配力は劣ってくる為、アメリカはユーロ圏の各国を牽制して、ヨーロ
ッパをばらばらにしようとする。今回のイラク戦においても、イギリスやイタリアなどはアメリカについた。
この前の首脳会談もブッシュさんはそそくさと去ってしまった。この発展した時代、個人個人は良い人間
であったとしても、国家というレベルではエゴ向きだしの政治、いざとなったら国連などどうでも良いよう
なやり方ですね。個人に正義はあっても、国家に正義は無い。集団になると愚かになるのでしょうか。

しかし、このユーロ高は今後のヨーロッパの統一化を見ているのかもしれませんね。ユーロが高いという
事はお金がヨーロッパに集まっているという事でしょう。こうなると円は弱い。輸入品はますます高くなる
日本もアジア圏では円決済できるようになれば強くなるかもしれません。まあ、こういう事は難しくて、
解りませんが、輸入ヨットが高くならないようになれば良いのですがと願っております。

ただ、ユーロの登場で、ヨーロッパ各国のヨットの価格比較が容易になりました。英国だけはポンドですが
そのポンドも今200円ぐらいしており、高いです。いずれは英国もユーロ圏にはいるのでしょうか?我々は
ただ状況を見守り、為替差損が出ないように対応していくしかありませんが、為替で儲かったり、損したり
というのは本当にかなわないです。だから皆現地通過で価格表示をするようになってきました。この方が
為替による損得が無くなるからで、それに為替差損を出さない為には販売価格を相当上げておかないと
とっても危険ですから、それは高い値段となってしまいます。

ところで、話は違うのですが、台湾に世界一高いビルが建設されているそうですね。105階建だそうです。
日本も高層マンションなどは景気が良いようですが、もっと元気を出してもらいたいですね。景気の良い情
報操作をしましょう。景気の良い話しかしない。何にせよ心理的影響は大きいと思います。資本主義という
のは物が売れないといけません。買うのは人間、心が動けば物が動き、お金が動き、景気も良くなる。それ
で皆さんヨットをどんどん買って人生を謳歌しましょう。

目次へ       次へ