第二十三話 食 

前回、音楽について書きましたが、今回は食。食べるという事。セーリングしながらできる、いろんなバリエーションを考えましたら、食べるという事も重要です。セーリング中、何も口にしない方もおられるでしょうが、案外、ヨットで食べるというのも趣が違って、おいしさも増えようかというものです。
ですが、たいそうな準備をしなければならないのなら、これは気軽さが失われる。ギャレーをフルに使って料理するのもどうか?かといってラーメンじゃあね。ラーメンもおいしいのではありますが。
できれば、気軽に、コンビニでも、スーパーでも、何かちょっとした物を買って、セーリングしながら、食を楽しむのも有でしょう。これで、人間の五感の味が揃った。

残念ながら、コンビニのサンドイッチがうまいと思った事は一度も無い。それなら、たまには、自宅で作った自家製サンドイッチを作って、それにコーヒーというのはどうでしょう。奥さん、作ってくれますかね?コンビニ弁当なんかもあまり気に入りませんね。それなら、自宅のおにぎりの方が益し。
要は、ピクニック気分なのであります。

ピクニックは、自然や風景や、そういう楽しみがるわけですが、何と言っても、食事が欠かせない。食を楽しむものでもあります。じゃあ、ヨットでピクニックセーリングも良い。お花見もピクニックです。ビールが飲めれば、もっと良いのですが。最近のノンアルコールで我慢しますか。

あくまでピクニック。ピクニックには、軽い食事で、お気楽気分。奥さんもご一緒なら、サンドイッチ作ってくれるかもしれませんね。奥さんにヨットで料理なんかさせてはいけません。マリーナに行く途中でピザというのも良いかも?でも、たいそうなご馳走を考えない方が良い。気分は楽に、食べるのも、片づけも気楽に。素手でつまんで食べるのが一番良い。

前回の音楽もそうですが、ストレートに人間の感情に入ってきます。誰かと話をするというのとは違う。もちろん、会話も良いのですが、そこにいわゆる、一般的な世間話なんかになりますと、面白さが無くなる。政治や経済の話になると、尚更です。そういう話題に良い気分は無い。そこで、一切の思惑の無い、音楽と食が良いかと思う次第です。

これで、セーリングに、視覚、聴覚、味覚が揃った。嗅覚は難しい。潮の匂いで良い事にしましょう。海ですから。もうひとつの触覚は、セーリングは豊富にあるわけです。感じようと思えば、たくさんあるし、それを味わうのが目的でもあります。

主役はあくまでセーリング。ですが、たまには、こういう演出も楽しみのひとつとして、バリエーションができます。何でも良いと思わずに、ちょっと楽しみ的な気軽な食を考えてはいかがでしょうか?

食事をするとなると、大きなキャビンでテーブルを囲むなんて事は無粋です。セーリングしながら、風を受けながら、コクピットでいただくのが良いわけです。コクピットこそがが本当はメインなのです。良い音楽とおいしい食事、それがセーリング中にあるわけで、みんなの笑顔が見えそうな感じがしませんか?

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