第三十一話 フェラーリに乗ろう

フェラーリについては、実はあまり良く知らないのですが、スポーツカーの代表格である事ぐらいは解ります。あこがれの高級スポーツカーでしょう。遊び心満点、無難よりも面白さ、美しさ、スピードを追求した車でしょう。実用性については、どうかという点もありますが、実用性をこの車に求める人は居ない。遊び心で乗る車です。

ヨットだって同じ、ヨットは遊び心で乗らなきゃ意味が無い。そういう意味では自分が求める美しさで選んでも良い。何人乗れるか、何人分のベッドがあるかなんてのは、重要ではない。そういう方々がもうそろそろ増えてきても良さそうな。

ある回航中のヨットに出会いました。エアコン付きの快適ヨットです。回航には最高に快適だそうです。確かにそうでしょう。でも、ちっとも面白味は無い。楽しいのはヨットでは無く、誰と乗るかになってきます。それも悪くは無いんですが、ヨット自体が面白いならもっと良いじゃないですか。

ヨットはフェラーリのように2シーターではありませんから、小さくても最低でも数人は乗れる。誰と乗るかも楽しめるし、セーリングが何より面白い。おまけにセーリング操作も簡単で、簡単操作で高い性能をも味わえる。ただ、ちょっと高いのと、キャビンが狭いというのはありますが、セーリングの魅力に比べたら、そんなもんはたいした事では無い事がわかる。フェラーリに実用性を求めないのと同じです。フェラーリが実用的になったら、面白く無いんです。

フェラーリというのは比喩的に言っているわけですが、要は、遊びものは遊びとして考えるのが楽しむコツかと思います。

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