第58話 コルゲート26(スポーツヨット)

ここでちょっと紹介したのですが、宣伝になって恐縮ですが、こういうヨットがあるという事を
知ってもらいたいのです。米国ヨットの懐の深さを感じますね。

  

この長いコクピットを見て下さい。キャビンへの入り口からメインシートトラベラーの位置までで
約2.5mあります。一番後ろまで入れると3.5mもあるんです。もちろん、低いフリーボードで、
40%比の鉛キール。このヨットのコンセプトはまさしくスポーツヨットです。安定性の高さ、バラ
ンスの良さ、スピード、そしてビギナーに恐怖感を感じさせない。25ノットから35ノットの風で
メインを2ポイントリーフ、ジブを巻きとって走る。それでいてビギナーに恐怖感を与えない。と
強調しています。

さらに、シングルハンドでも操作は簡単。ティラーイクステンションを使って、ジブシートウィンチ
に手が届く。或いは、ティラーから手を離して、前へ行き、風下のジブシートを解く、するとボート
は自分でタックし、新しい風下のジブシートを引いてトリム、そしてティラーに戻る。これでも良い
と言っています。

キャビンは確かに狭いのですが、それでもデイセーラーには充分、殆どはコクピットで過ごすので
すから。とにかく、スポーツヨットをビギナーに味わってもらいたい、セーリングのフィーリングを楽な
操作で経験してもらいたい。そういうヨットなのです。そして完全浮沈構造なのですから、さらに安心。

この割りきり方は実に素晴らしい。キャビンの広さなどに妥協せず、本当に心からセーリングを愛した
人のコンセプトですね、これは。こういうヨットを造る懐の深さ、そしてこういうヨットを多くのオーナー達
が気楽に受け入れている。日本でもこういうヨットが受け入れられる土壌が育てば、実に健全だと思
います。

宣伝じみて申し訳ございません。失礼しました。

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