第十六話 小型艇は面白い


      

 
今日の価値観では30フィートでも小型艇に分類されるのかもしれない。しかし、考え様ではありますが、行動範囲を近場に絞ってみれば、何と気軽になれること。それも悪く無い。それどころか、小型艇は面白い。自由自在を楽に楽しめる。

例えば、100マイル以内を設定すると、限界まで行っても、ボートなら4,5時間、ヨットならワンオーバーナイト、夜間航行したく無ければ二日、充分、旅として成立します。ボートだって4,5時間も走れば相当なもんでしょう。実は、長距離にしたってこれの繰り返しに過ぎません。

写真のボートは30フィート、エンジンは一基でバウスラスターが標準装備されてます。もちろん、大勢が寝泊りするスペースは無いが、少人数で行く旅なら充分です。デイセーラーだって同じ事、それにホテル泊をするなら快適です。ご馳走を楽しめるし、お風呂もある。

それに、どんなに気軽だとしても、旅にそうしょっちゅう行く事は無い。週一なんて無い、月一も無いでしょう。では、旅以外の時にはどうするか?そこが重要です。セーリングを満喫する、ボートなら釣りとか、ピクニックとか、遊覧とか、どこかにアンカー打ってとか、そんなこんなが小型艇なら楽にできる。

ヨットやボートはもっと気軽に、年に一回の非日常では無く、しょっちゅう味わえる方が良いし、自由自在なら良いし、小型艇だからこそ楽しめる事があります。遠い、遥か向こうの海に思いを馳せるのも良いが、近場に絞って、実際に現実として体感できる方が面白さを実感できます。

デイセーラーも、こういうボートも2,3時間で楽しめる海の世界があります。何と気楽な事か!海の遥か向こうを目指さなくても、目の前に面白さはある。

次へ       目次へ