第五十一話 未来予想


      
フッド 32

写真の様なヨットは日本では、まだまだ売れません。でも、勝手ながら、今はまだですが、皆さんの意識も、そのうち変わって行くのでは?と期待も込めて予想します。それは、ホームポートを中心にヨットを楽しむのは、デイセーラーの守備範囲という事です。今のクルージング艇じゃ無い。気軽なレースから、近場への旅もでき、何と言ってもセーリングが面白い。

現代のクルージング艇は長距離、長期間用となり、そのボリュームや装備からしてもそうでしょう。海外では別荘としても使いますが、これは多分、日本では主流にはならないでしょう。そうなると、ロングに行かない限りは、今のクルージング艇である必要性は薄れます。合理的に考えれば、そうなるとは思いますが、これには時間がかかります。何故なら、旅とクルージング艇は同一視されていますから、この意識が簡単には変わらないのは解ってます。でも、いつか。

旅を意識しながらも、実際に遠くへ行ける人は少数です。時間の問題があります。最低でも数週間です。だから、多くの方々は近場と言う事になります。旅にもカジュアルさが必要で、ロングに行けば行くほどに、時化にあったり、いろんな事が起こります。だから、ロングは本格派にならざるを得ません。

レースもクルージングも、本格派が居て、どちらも少数派です。でも、私を含めて、多くの方々はカジュアルに楽しみたいから、カジュアルなレースに参加し、カジュアルに近場のクルージングを楽しむ。だったら、デイセーラーの方が良いじゃないかという事になる? デイセーラーは、そのどっちもできるし、それ以上に、日常のセーリングも、誰もが気軽でありながら、本格的なセーリングをも楽しむ事ができます。いくらカジュアルと言っても、本格的な部分もあった方が面白いですから。

これからは、旅かレースかデイセーリングかに分けるのでは無く、遠いか近いかに分ける。デイセーラーは、日常と近場のあらゆるヨット遊びを網羅できる。そこに、より多くの方々が目覚める時が来る。それが期待を込めた未来予想です。デイセーラーと一口に言っても、いろいろありますから、殆どの方々の要望に応える事ができると思います。ですから、次の一艇は、是非、デイセーラーをと言いたい処です。多分、一生物になるかもしれません。何故なら、一旦、デイセーラーを手に入れた方は、過去の実績から見ても、そこから殆ど浮気されません。だから中古のデイセーラーが出て来ない。

デイセーラーとか、クルージング艇とか、名前に囚われずに、その機能性を考えてみては如何でしょうか?もっと気楽に楽しみたいと思います。

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