第四十五話 ワリーナノが帰って来た


      

あのワリーナノデイセーラーがマークUとして帰って来た。オリジナルは約8年前、斬新なデザインとピンクのハルカラーでデビュー、3艇が建造されたが、何らかの理由で、このプロジェクトは止まってしまった。その後、船体モールドはオランダに移され、様々な研究を重ねられて、再びカムバックを果たした。

オランダ造船所の最新技術により、様々な変更がなされ、マークUバージョンはオリジナルより、船体は約300kg軽量化されたそうだ。船体はカーボンのサンドイッチ構造、マストもブームももちろんカーボン。変わった点としては、セルフタッキングジブをオプションにして、標準では若干のオーバーラップジブを採用
メインのシーティングに油圧を使って、ボタン操作だったのに換えて、通常のシーティング+ファインチューンに変更、これで油圧装置の分の重さを省く事ができた。さらに、ディーゼルエンジンから、エレクトリックモーターへの変更もなされている。相変わらずユニークなモダン/クラシックデザイン、先鋭的であり、クラシックの落ち着きもある。


吃水は2.2mと2.6m。



シンプルなインテリアは、4人分のバ―スとバキュームトイレ、これらの内装はもちろん、船体構造物としても剛性に寄与している。

マークUバージョンにおいて、見た目のデザインは8年前と変わらないが、細かい部分に変更を加え、軽量化による帆走性能の向上、軽くなったお陰で、キールのバルブには100KGを追加して、安定性の向上を図っている。これ、コンテナに入るので、世界のどこへでも輸送が簡単になりました。マストも2ピースです。

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