第27話 フォークボートニューバージョン

欧米で確固たる人気を誇るフォークボートですが、このヨットには昔ながらのスタイルと別に
ニューバージョンも存在します。伝統的なフォークボートは木造艇でしたが、これに替わって
FRP製のがある。これは当社でも紹介しておりますが、また、別にアレンジされたフォークボ
ートのニューバージョンがあります。

FRPで船体を作り、デッキは木製、それにFRPでカバーしたタイプです。これによって何が違う
のかという事ですが、一般的に皆さんが望む物を取り入れたタイプです。例えば、インボード
エンジン、アルミ製マスト、シンク/清水、コンロ、そしてマリントイレです。従来型のフォーク
ボートではキャビンが狭い為、トイレを設置できませんでした。でもこのバージョンでは、キャビ
ンを50cm長く、天井を8cm高く設定されています。これによって、上記が可能となりました。



これならもっと日本でも受け入れやすいのかなと思います。今や25フィートなんてと思う方も
多いでしょう。でも、この美しさとサイズの使いやすさ、どうにでもなる。そんな感じがします。
この造船所では完全木造艇も建造しており、木工技術は天下一品、デンマークの皇室や
サウジアラビアなどの中東の王家にも納入しているとか。大金持ちだから大型ヨットというわけ
では無いのです。彼らも小さなヨットを愛している。大きいヨット、小さいヨット、それぞれにメリット
デメリットがあるでしょう。自分が何を望んでいるか。これが重要です。これが合わないと、魅力
は解らなくなる。

経験を積めば積むほど、ヨットはシンプルで良いと思うようになる。ただ、そのヨットの持つ性格
さえきちんと押さえれば、後はあっても無くても良いような物ばかり、シンプルになれば、いらぬ
心配は減ってきます。そうすると、気軽にヨットに接する事ができます。

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