第七十一話 進化



      
クルージング艇は、かなり便利になりました。それで、これからの進化はさらに便利にする為に自動化が進んでいくかもしれません。ボタンひとつ押せば、全てをコンピューターが自動的にやってくれる。実は、昔、がそういうのを開発した人がいましたが、当時は売れませんでした。 そういう時代では無かったのかもしれません。しかし、今後は、そういうのが出てくるかと思います。時代は変わってきています。

一方、そういう自動化が進みますと、その反対側で別の様相も出現してきます。それが自動化ならず、マニュアルにおけるフィーリングを味わうセーリングだと思います。 実際に自分の手で操作して、自分の手に感じる感覚、それと自分で考えて操作する事です。

自動化による機械操作は、より正しい操作をしてくれるのかもしれません。それはそれで良いんですが、セーリングを遊ぶという意味では、マニュアルのまま、操作自体のフィーリング、自分の考え、そういうものを重視していきます。どっちが良いというより、どっちが面白いか、それは視点の置き所の違いですから、何を楽しみたいかによって異なる事になります。それで、セーリングを遊ぶ進化ですが、多分、フィーリングの向上になるのではないかと思います。

進化はヨットの機械的、構造的進化のみならず、使う側のソフトも進化させなければなりません。恐らく、既に技術的にはかなりの事が出来るんだろうと思いますが、それを使うソフトをどうしていくか? そこに重大なポイントがありそうです。何しろ、ヨットは遊びですから、ソフトが優先されなければならないと思います。

        

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