第八話 心ときめくロードスター

スポーツカーでオープン2シーターをロードスターと呼ぶそうです。スポーツカージャンルの中でも、いろいろあるんですね。最近の傾向は、どうも、マツダのロードスターが、その火付け役の様です。それで、世界の自動車メーカー,メルセデス、ポルシェ、BMW 等々も、それぞれのロードスターを造ってきました。これらは若い人向けな様で、実は、中高年層が多い。

これなんか、デイセーラーと似ているな〜と感じます。何となく、フィーリングが近い感じがします。
2シーターですから、ますます実用性は薄い。純粋にドライブ感、開放感、遊び心を優先しています。ヨットなんか、当然実用性なんか無いので同じです。ただ、オープン6シーターぐらいでしょうか? キャビンもありますが。

ヨットって、遊びなんですから、もっと開放的で、もっと面白さや楽しさを追求した方が良いと思います。心ときめくかどうか? でかいキャビンで、冷蔵庫あって、温水あって、云々というのは、確かに、それはそれで、いろんな場面を想像すれば、どこかで役に立つかもしれませんが、どうも、個人的には心がときめくわけじゃない。それより、ドライブ感や開放感、それと美しいスタイルに惹かれます。

そんなヨットを自由自在に走らせる事ができたら、これは心ときめきます。遊びというのは、そういうもんだろうと思います。人は、すぐに実用性を考えます。でも、それがときめきを阻害する事もあると思います。こういう時、ああいう時、考えればたくさんありますが、だいたいそういう時が来る事は少ないし、あっても、希であったり、代用ができたり、特に困らなかったり。万一の備えも良いが、度を過ぎるとときめき感が薄れます。

物があれば、メインテナンスも必要になります。だから、本当に必要な物を厳選しなければなりません。シンプル イズ ベスト なんて言葉が昔流行りましたが、シンプルは何も無いのでは無く、必要なものだけがある。だから、美しい。

本当に、心から望む事は何か? それに対して、必要な物は何か? シンプルに行けば、純粋にそれを楽しむ事ができると思います。クルージングにしても、沿岸だったら、もっとシンプルで良いんじゃないかという気がします。それぞれではありますが。

個人的には、キャビンはシンプルで良い。ちょっと寝る場所があれば良い。後は、トイレがあれば良い。冷蔵庫要らない。清水も要らない。大げさなガスコンロも要らない。後は何も要らない。ただ、コーヒーが好きなので、ヨットで、美味しいコーヒーが飲めるようにだけはしたいのと、もうひとつ、音楽は欲しい。セーリング中に音楽を流すのも良い。後は要らない。でも、セーリングに関しては、風向風速計とスピード計は是非欲しい。それに、微軽風用セールとファーリングシステム。これぐらいかな。個人的で恐縮ですが。それともうひとつ。美しいヨットである事は必須条件です。

それで恐縮ながら、個人的な理想を言えば、車はロードスター、ヨットはデイセーラーなのです。この二つは純粋に遊び用、心ときめき用です。だから、実用性なんかどうでも良いのです。ロードスターは二人しか乗れない? だから良いんです。デイセーラーはキャビンが狭い? だから良いんです。それらは、それぞれの目的に対して、メリットであれ、全くデメリットでは無い。

次へ       目次へ