第九十七話 エンターテインメント

日本のあっちこっちのマリーナに行っても、そうそう大きくは違わない。マリーナは、ヨットやボートの保管場所になっている。当然そうなのだが、本来、マリーナは、エンターテインメントの場所であった方が良いのではないかと思います。まあ、いわゆるリーゾート地とでも言いましょうか。そのうちのひとつがヨットやボートの保管業務という事であります。

比べて良いものかどうかは解りませんが、カジノで有名なラスベガス、別にカジノしか無いわけじゃない。カジノは一部であり、他に、実に様々なエンターテインメイントがあります。だから、多くの人達が集まってくる。だから、収入も上がる。もし、ラスベガスにカジノしか無かったら、あんなにはなっていないのではなかろうか。

これと同じで、マリーナも、もっと人が集まるような工夫が必要なのではなかろうか? あるヨットオーナーの奥様、進水式に一度来たきり、何故か? だって、マリーナに行っても楽しくないもん。だそうであります。

ヨットやボートのオーナーはもちろんの事、無関係の人達でも、行きたくなるようなマリーナはどこかに無いか? それも、ショッピングだけじゃ無くて。しかも、ガキ共の集まるような場所では無く、大人のエンターテインメイントとして。例えば、仮にヨットを出さなくても、マリーナに居る事で楽しめる様な、そんなマリーナがあったらきっと楽しいに違いない。

人が集まると、活気が出ます。活気あるマリーナにヨットを置いておくのは気持ちが良い。楽しいマリーナ、賑やかなマリーナ、そこからヨットを出せば、静かな海を満喫できる。そのギャップがまた良い。無人のマリーナは実に寂しいもんです。求めたのはこんなヨットライフじゃ無い。

もちろん、自然の海岸線を活かした、静かな、隠れ家的なプライベートマリーナがあっても良い。好みで選択すれば良い。しかし、多くはコンクリートでできており、人工的で、そうならば、やはりそういうマリーナには活気が欲しい。

マリーナが変われば、オーナー達のスタイルもきっと変わる。家族や友人達を招いても、きっと楽しめる。また、来たくなる。マリーナに映画館があっても良いし、ボーリング場があっても良い。テニスコートとか、ジャズバーとか、いろんなものがあると面白い。だからといって、ヨットに乗らなくなるどころか、ヨットにもっと乗るようになるでしょう。泊まる人達も増えるにちがいない。

マリーナは駐車場じゃないんだから。日本のマリーナは、いわゆる体育会系と言いますか、学校のヨット部の艇庫の様な、そんな延長にあるような気がします。そんな処に、人は集まらない。だって、楽しくないもん。

とはいえ、そんなマリーナを期待しても仕方がないので、ならば、自分で演出、工夫する事になります。自分で自分を楽しませる方法を考えます。セーリングに上達するのもひとつですし、友人を招待してピクニックするのもひとつの方法です。その為に、操船し易いヨット、美しいヨット、速いヨット、いろんな要素を考える事になると思います。ヨットはどうこうというのがありますが、要はいかに自分自身を楽しませるか、総合的エンターテインメントとして考えた方が良いかもしれません。

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