第六十六話 ノーキャビン

オランダのニューデイセーラー、ニューと言ってもクラシック。新しいクラシックという変な事になりますが、オランダ人はこんなヨットでも遊んでいるんですね。

       

オランダにはボートを含めると3桁の造船所があります。だから、実にバラエティーに富んだヨットがあります。そんな中のひとつが上の写真。クラシックスタイルで、走りはモダン。それがこのヨットの売りです。ご覧の通り、キャビンは無しです。全てのコントロールはコクピットの中央部に集中させています。

そう言えば、アメリカにもこれと同じようなヨットがありました。一見、木造艇に見えますが、FRP最新技術によって建造されています。こういうクラシックなデザインというのは、やっぱり美しいです。
モダン系も多いが、一方で、こういうクラシック系も流行っている。

クラシック系のデザインは必然的に前後に長いオーバーハングを設けます。それがこのスタイルなんですが、ヨットにスピードを求めつつも、敢えて、水線長は短くなるのですが、やっぱり見た目の美しさは重要であります。もちろん、好き嫌いは別ですが。

デザインはクラシックなのですが、デザインされたのは2001年にプロトタイプを出したそうなので、割と最近の事。日本にもこういうヨットが走っていると、思わず振り返って見たくなるでしょうね。でもノーキャビンですから、日本にはまだかな?こういうのを見ますと、何だかヨットに対する接し方というのが、やっぱりちょっと違うような気がします。

もちろん、大きなキャビンを持つ、モダンデザインのヨットもオランダにはたくさんある。でも、一方ではこういうヨットもある。いろんなバリエーションがある。そこがヨット文化の深さなのかもしれません。そう言えばスーパーヨット専門の有名な造船所、ロイヤルハイスマンも確かオランダだったな〜。さすがであります。

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