第二話 風への対応

風は微風から強風まであり、どのように対応し、調和していけるかによってセーリングは違って行きます。風が強い時はセールを縮める。という事は風が弱ければ、セールを拡大するというのは理論的です。

強風にはリーフという艤装で対応します。リーフで対応できなければ、セールを一枚下ろしてしまう。これもリーフです。それでも、対応できないなら、エンジンかけて帰ります。どこまで対応できるかはヨットと自分の能力次第です。

一方、微風はというと、多くの場合、これ以上は拡大できない。だから、微風は面白く無い。退屈だ〜、おまけに真夏の暑さだったら、もっと嫌だ。 でも、微風への対応はセールの拡大ですから、ならば、第三のセール、微風用のセールを展開して対応する方法もある。そこまでするかどうかにかかっています。

微風はどんなにうまい人が乗っても、快走はできません。でも、誰でも、第三の微風用セールで対応して、より走らせる事、退屈感から逃れる事はできる。そういう考え方で、微風用セールという提案を以前致しました。

自分の行為が、自分の面白さに繋がる為に、何をするか? ヨットをより良く知り、その対応も、最初は面倒くさいと思う事もあるかもしれませんが、それを何とかやって、もし、快走を感じたら、次回からは、躊躇なくやれるようになる。

あるかた、ジブとメイン、ジブはセルフタッキング式です。それに、微風用セールをファーリングにして、出航前に上げておきます。そして出航。そうすれば、ジブとメインというコンビネーションの他、ジブに代えて、メインと微風用セールというコンビネーションも生まれます。

この微風用セールはスピン生地を使った、上りから下りまでに使えます。ジブ程には角度的には上れませんし、ジェネカー程、角度的には下れないですが、でも、アビームを挟んだ前後を、退屈だった微風を面白さに変える事ができる。しかも、ファーリング方式なので、いちいち前に行く必要も無く、ジブと同じように巻き取る事ができます。

セーリングに詳しくなって、その対応を考え、そして、自分の肉体的労力をどこまで注ぐ事ができるか? 面白さはそれに比例しています。何もしないで良い事があれば、それは楽しかった。でも、それはそう多くは無い。だから、何かをして、良い事があったら、それは面白かったとなり、やればやる程、面白さは増えるのではないでしょうか?

だから、いろんな風にいかに対応できるようにするか?それがだんだん解ると、自分にとって良いヨットとはどんなヨットなのかという事も明確に解っていくのではないでしょうか?

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