第5話 意識する

考えてみれば自分の考えや行動は、自分で自由に決めているつもりですが、実際は
かなり周囲の影響を受けています。日本人として民族的に特有な考え方もあれば、
世間体、見栄、常識、などなどによって私の行動は限定されています。これは見方を
変えれば、ゆるやかな洗脳のような物です。自分で自分を縛り付けて、不自由さを感
じています。ならば、これを意識したらどうでしょうか。

意識して、自分の行動を観察してみると、もっとクリアーに見えてくるのではないかと
実行してみようと思います。自分がとった、とろうとした行動は本心か、見栄か、常識
か、他の影響がないか?そして本音にできるだけ近づけるように、こうできれば、悠々
と自由に生きる事ができると思うのです。何かを選択する時、本当に自分の本音で選
ぶ事が自由な選択だと思います。それができないまでも、自分がどんな制約から、今
の選択をしているかを意識するだけでも、かなり違ってくるのではないかと思います。
自分の意識は他人にコントロールされるより、自分でコントロールした方が良いに決ま
ってます。意識して、自分を洗脳していく。

常識は確かに必要なものではあると思いますが、逆に、足枷ともなる。常識に埋もれ
てしまうと、自分が常識に縛られていることさえわかりません。それでどれだけの可能
性を失ってきたか、これに気づけば、もっと意識的に生きて、それが自分の癖になるま
でできれば、かなりの自由を得られるのではないでしょうか。

集団生活をしている以上、守らなければならないルールはある。でも自分の本音は決
してルールを破ることでは無く、ルールを守りたいと思うのが本音で、そうでは無い、迷
惑をかけない部分では完全な本音、つまり全てが本音で生きることになります。意識
するのは本当の本音かどうか、これを観察することです。

周囲の事実のみを見る。自分の心を見る。頭を使わない。ただ見るだけでよさそうです。
頭を使うと、再び、頭は無意識の常識をもって判断します。すると再びゆがんでしまう。
ですからただ、観察することだけが良い。でも、これがなかなか難しい。意識して、できる
だけ頭を使わずに観察する。

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