第六十一話 バースは物置

メインサロンの前後にはバースがあって、そこで寝る事ができます。しかし、そこは物置と化している事が多い。

ギャレーにはオーブン付のガスコンロがあるものの、それを全く使わずに、カセットコンロを持ち込んでいるヨットも少なくない。

温水が出ても、シャワーなんか使わない事も多い。

セールがあってもエンジンで走る事が多い。

寝泊りするわけでも無いのですが、やたらと荷物が多い。それも殆どは使わない。

車はいつもピカピカなのに、ヨットは汚れまくっている。

そんなこんなを考えたら、もう一度、ヨットというものを見直した方が良いのではないでしょうか?
これからの10年を考えて、シンプル化した方が良いかもしれません。

不必要な荷物は撤去、そしてクリーニング。これだけでも船内はすっきりします。すっきりしたところで、これからの実際の使用を考えます。シーズンの最初に、毎年一回はそうした方が良い。船底塗装以外に、必要ならシート交換とか、破れたカバーの修理とか、そういう作業をする事で、気持ちもリフレッシュさせます。

乗らないから汚れたままか、汚れているから乗らなくなるのか?何故か、ヨットは大事に扱われません。乗りっぱなし。灰皿には吸殻の山という事もあります。それがキャビンに置きっぱなし。ヨットには奥さんが来ないからですかね~?

当然ながら、床板をはぐってみますと、そこも汚い。エンジンルームも汚い。錆びはあっちこっち、水も溜まってる。そういうのが少ないどころか、実に多い。キャビンも床下も、いつもきれにしておきたいものです。それをシーズン初めに、毎年一回はそう心がけたいと思います。そうしたら、その一年のシーズンは全く違うものになるのではないかと思います。そこから始めましょう。

クルージングだ、セーリングだという前に、まずはすっきりしましょう。リセットしましょう。

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