第三十三話 船名

ヨットはオーナーが自由に船名をつける事ができます。先日、耳にしたところでは、昔、飛行機にも名前をつけていたとか。でも、今はそれは無くなったそうです。よって、船だけが、勝手に名前をつける事ができるそうです。

船名はただの名前ではありますが、船体にそれが貼られますと、ヨットの一部になります。という事は船名も含めての見た目という事になりますので、そこにもやはり良く考えて、字体とか、カラーとかを決めた方が良いと思いますね。もちろん、貼り付ける場所も含めて考慮する必要があります。

何でも凝れば良いわけではありませんが、シンプルにして、そのヨットに合うイメージとカラーですね。あくまで主役はヨットですから、全体のイメージを大事にしながら、引き立てるもの。そう言いましても、難しいのですが。

今は、カッティングシートをカットして使います。例え、コンピューターに無い字体であっても、スキャナーで読み取る事ができますので、何でも可能です。あるオーナーは船名が日本語でしたので、自分で墨と筆で、船名を書いて、それをスキャナーで読み取ってカット、そういう船名を貼った事もあります。 筆で書いた、墨のかすれた感じも出ます。また、あるオーナーは、スプレーでグラデーションをつけて、横っ腹に大きく描かれました。これはかなり費用がかかりました。

でも、シンプルにして、美しい、ヨットに似合う字体とカラー、そういうのができれば、ヨットが引き立ちます。是非、船名にも少し凝って頂きたいと思います。

そして、その船名貼り、これがなかなか難しい。真っ平の面に貼るならいざ知らず、微妙にカーブした面に、ただ貼っただけでは、まっすぐに見えなかったりします。最近は、トランサムに貼る事が多く、それがカーブしていたりで、結構難しい。ですから、わざと、中央を下げて、若干のカーブをつけて貼ると、全体を見るとき、まっすぐに見えるようになります。

まあ、ロゴをデザインする仕事もあるぐらいですから、いかにデザインが大切か、引っ込み過ぎず。出しゃばらず。今は、昔と違って、コンピューター上で、船名をはりつけて、そのイメージを掴む事ができるますので、おおいに活用したいところです。

船名は誰もが考えますが、字体や色はそれ程でもありません。しかし、見え方というのは、その船名の意味よりも、見え方のイメージの方が印象になりますから、是非、そちらの方も、ご考慮される事をお薦め致します。これも遊びのうちですから。遊び心で考えましょう。

例えば、意味は全く不明と言いますか、意味が無くて、イメージだけを追求したものとか?
例えば、文字数を決めて、そこに適当なアルファベットを入れ込む。アルファベットが左右対象になるとか?こんなの有りかどうかは解りませんが、例えばです。でも、やり過ぎると変になっちゃいますから要注意。でも、楽しみながら考えてください。

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