第四十八話 変化を遊ぶ

昨日は平日でありながら、末の娘を連れてピクニックセーリング。約3時間ぐらいのピクニックでした。曇り、幸い雨には降られず、でも、ちょっと蒸し暑い。前半はあまり風が無く、後半は約4,5mの心地良い風で、涼しい風を受けながら、良い気持ち。特に、セールトリミングしないで、走るヨットの感覚を感じるのみ。一言で言うなら、良い気分。それで充分。

3時間というのは、短すぎず、長すぎずという感じがします。例え最初から終わりまで、良い風がずっと吹いていたとしても、3時間というのは、ピクニックに丁度良い時間ではないか?そんな気がします。

3時間ありますと、娘といろいろ会話ができます。また、互いに無言の時もあり、そういう時は風の心地良い感触も味わいます。場合によっては、セーリングを真剣にする時間も取れる。3時間もしゃべりっぱなしは無いし、3時間も神経を集中しっぱなしも疲れます。適度な変化があって、気楽で、まさしくピクニック気分を味わってきました。

こな気楽で、良い気分を味わえるのなら、これを日常の遊び方、ヨットの使い方にしても良いのかな。何も、大きな事、すごい事、そんな事をしなくても、小さな事でも、気楽に、何度も楽しめるのなら、それも良い。終わったら、コクピットで、今日は缶コーヒーを飲みながら一服。

今度はお弁当持って行こうか? 最後は缶コーヒーじゃ無く、おいしいコーヒーが飲みたいな。そんな些細な事でハッピーになれる。

ピクニックセーリングと言っても、いろいろ変化はあります。風が無い状態から、吹いてきて、大きくヒールして快走する事もある。何度乗っても、そこそこ走りますと、そのスピードにワクワクします。
微風でも、風を見つけて、そこでスピードが増すと嬉しくなります。ほら、風が出てきた。

ヨットに乗ってますと、その走ってる状態を意識しています。そうしないと、ゴミがあったり、網があったり、ぶつけちゃいけませんし、自然と風も意識してます。状態を意識していますと、小さな変化でも解ります。変化が感じられる。それが良いんでしょうね。

超微風で眠くなったり、風が出てきて、意識がワクワクしてきたり、魚が海面をジャンプしたり、大きなボートの引き波で揺れを感じたり、微妙な舵操作を試してみたり、わざと360度、セーリングでその場回頭してみたり、何度も何度もタックしたり、変化を意識していますから、全てに快感を得るわけではありませんが、少なくとも変化を感じます。変化の流れを感じます。わずか3時間の中に、いろな変化を感じます。それで良いんじゃなかろうか?

ヨットで短時間の中に、変化を感じに行く。それがヨット遊びなのではなかろうか?娘も終始ニコニコ顔で、良い一日でした。平日にピクニックセーリングとは、役得です。殆ど誰も居無い海の独占状態。今日は娘も良く眠れるでしょう。

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