第四十話 ボートショー

オフシーズンは恒例、ボートショーが世界で目白押し。横浜でも始まりました。不景気とはいえ、毎年のこういう行事を続けていく事が、先々に花開く、きっと。 当社もいつかはボートショーに出品できるようになりたいですね。デイセーラー群を数艇展示できると、たくさんの方々に、少しでもご理解を頂けるようになると思います。アレリオンとセーバーなんかの、デイセーラーと外洋艇の比較も面白いかもしれません。ボートショーに出品しますか?と良く聞かれます。しかし、まだそのレベルではありません。

ボートショーの時期になりますと、問い合わせが少なくなります。皆さん、取り合えずはボートショーを見て、お目当てがあるにしろ、無いにしろ、取り合えずの恒例のお祭り行事みたいなもんですから、それをこなしてから、また考えます。この時期はお休みみたいなもんでしょうか?

どんなヨットが良いか、どんなサイズが良いか、わくわくしますね〜。ボートショーではキャビンが目立ちます。外から眺めるより、キャビンの中はどうなってるだろう、そういう事に特に惹かれます。
同時に、艤装がどういう具合なのかもしっかり見てきてください。ただ、人がたくさん居ますから、自分だけ、あっちこっち引っ剥がしてみるというわけには行かないんですね。特に見たいヨットがあったら、人が少ない時を探して、隅から隅まで見られたら良いですね。

ヨットを買うのは、家を買うのと似ています。サンデッキがあると良さそう、芝生があると良さそう。いろいろあります。ヨットにも、コクピットテーブルとかあると良さそう、そこにアイスボックスなんかついていると良さそう、いろんな良さそうがあります。そして、それらは確かに、楽しさを演出してくれます。

必要な物、必要で無い物、あれば便利な物、いろいろですが、ある物にはメインテナンスを施す必要性が出てきます。それをしないでほったらかしにしますと、使わないだけなら良いのですが、マイナス要因にもなりかねません。汚れて、見た目が悪くなったり、邪魔に感じたり?最初は解らないんですね、これが。でも、それがとっても魅力的に見えてしまう。決定要因にもなりかねない。

人は、そのヨットの重要な要素以外の事で決定する事が少なくありません。そのヨットのポイントは何か、等々の話をしても、無理なんですね〜。見えてるものが違います。ですから、家と同じように、2艇、3艇とか買い換えないと解らないものかもしれません。仕方無いんです。

経験の長い方は、自分に何が必要で、何が必要で無いかが明確です。ですから、外洋艇とか、多分、経験者がオーナーであろうと想定されるヨットでは、オプション設定が多くなります。その方が、オーナーにとって親切という考え方になります。逆に、何でもついてるというのは、まだ確定的で無い方にとって親切となります。高価だから何でも標準という考え方ではありません。

オプションがたくさんあると、オーナーが選択できます。造船所にとっては本当は面倒な話です。でも、オーナーにとっては良い事になります。それをさらに進めますと、究極は全てオプションになり、カスタム艇という事になります。

価格のこなれた量産艇は、たいてい豊富な標準装備です。一方、外洋艇とか、レーサーとかはオプションが多くなります。これは理にかなっているという事になります。カスタムで建造するのが、究極の理想形ですが、そうも行かないので、ハルとデッキは決まったもの、後はオーナーのご希望となりますと、セミカスタム。 ハルとデッキと内装等は基本があり、基本的セールプランもある。プロダクション艇ですが、セミセミカスタムというぐらいでしょうか。さらに、セミセミセミカスタムみたいな造船所もある。 そして、豊富な標準装備に若干のオプション選択というのが、量産艇。量産するなら、そうしないとやれません。できるだけ、変更少なくです。もちろん、造船所によって、その対応は違ってきます。

造る側の論理と買う側の論理があり、その接点はどこか?どこまで求めるかにかかってきますね。やっぱり家を買うのと似ています。

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