第32話 外国為替

輸入業者では海外の造船所での価格をそのまま、現地通貨で表示している会社も少なく
ありません。当社でもそのようにしています。円定価を決める場合はどうしても為替リスク
を避ける為に為替レートに余裕を見なければならない。その分高く設定せざるを得ないから
です。昨今のユーロ高を見ると、余計に危なくて、余裕を見ます。但し、これでは為替リスク
は購入者が背負わなければならない。でも、円定価よりだいたい安くなるはずです。それで
も為替レートを固定しておきたいならば、外貨を買っておくと良い。外貨を買った時のレート
より円高が進めば、新たに外貨を買ってそれで払う。逆か同じなら、買っておいた外貨で払
う。まあ、これは余裕があればですが。

最近のユーロの高さはどうしたことか。為替ディーラーでも予測は難しいのに、私に解るわけ
が無いのですが、一時期、1ユーロ90円を割った事もあったのですが、今や140円。50円
の差は大きいです。確か、ユーロが出た最初は1ドルと1ユーロはほぼ同じ程度のレートだ
ったと記憶しています。ユーロ圏の政治統合でもあると、アメリカに対する強国となりますね。

我々輸入業者としては、こんなに円安になると売りにくくなる。いっそのこと、世界を同一通貨
にしてくれると助かるのですが。投資家の人達は反対でしょうけど。世界の貿易取引より、遥
かに投機資金の方が大きいそうですから、彼らの思惑で為替は変わる。と言う事は為替を
どう持っていこうかと考えるのは、投機資金がいかに流れていくかを見る事になる。投機資金
は市場の流れ、そしてアメリカが起こした戦争のように、力の論理がある。時代によって、お金
と力が交互に現れているような感じですね。特に、アメリカはそれが賢著だ。日本はそれに踊
らされている。あんなに優秀で、頭の良い人達が政治やって、偉そうな事言って、それでいて
いいようにやられているのは何でですかね?不思議です。それでいて堂々と国民に演説でき
るのですから、かなりの厚顔でなければ勤まらない。

日本も個性を出したら良いですね。世界はどう評価するでしょうか。円高になったりしたら、僕ら
は良いですね。輸出業者の方々には悪いんですが。でも、お客様が輸出業者ならこれもやっぱ
り困りますね。中庸が良いという事でしょうか。何であれ、世界は進化します。トラブルは必ず解
決されて、良い方向に向かう。その繰り返しです。でも、全体の流れは良い方向に向かうのです。
不況、不況と心配する事は無い。必ず解決されて、良い方向、新しい生き方が生まれる。その時
ヨットはさらに価値を生む。何故なら、進化が自然なら、ヨットも自然だからです。自然に身を委ねる
事が心地良いのは人の自然であり、ヨットはその最たるものだからです。ちょっと無理ありますかね?

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