第25話 お客様からの要望

このページの読者からヨットローンと海外からの輸送について話題としてほしい、という
依頼がありましたので、取りあげる事にしました。

まず、ローンですが、これは他の商品の場合と同じです。販売会社かローン会社と提携
して、ローンを提供するという方式で、会社によっても異なるかもしれませんが、最長5年
ぐらいだと思います。この場合、信用背景はお客様の資産、収入等により審査されます。
ローン会社によって審査も異なり、A社ノーと言っても、B社はOKという場合もあるようです。
利率なども会社によって異なりますが、一般的に利率は高い。

ちょっと古い話ですが、あるイギリスの造船所と話をしていた時の事です。向こうではローン
は10年可能で、利率も安く、しかも、購入者本人の審査もあるでしょうが、購入する艇の価
値に対して、確か70%程度までは出るという話でした。これは万一、支払いができなくなっ
ても、ローン会社は艇をおさえ、売却する事によって補えるという考え方です。もちろん、保険
には入らなければなりません。艇の価値がきちんとしているという背景から来るものと思われ
ますが、とにかく、お客様が購入しやすい方式がなされている。

銀行なども、お客様の資産背景のみでは無く、何に対して、例えば家を購入するなら、家の
価値に対して貸してくれるようです。つまり、家が担保、そして万一の場合は家をおさえ、それ
を売却、もし売却価格が不足であっても、それは銀行の負担だそうです。文化の違いでしょうか

海外からの輸送についてですが、これは3種類あります。輸送は殆どがコンテナ輸送船を使い
四角いコンテナ、20フィート長と40フィート長があり、それと縦、横のサイズが小さくて、この箱
に入れば、輸送費は安い。結局、このコンテナに入るという事は積むにおいても、荷降ろしする
にしても、その他と同じ作業で良いわけです。

長さは良いが幅や高さが出っ張る場合、コンテナの壁が無いもの、これをフラットラックと呼びま
すが、こうなると、積む場合に他のコンテナをぴったりくっつけるわけにもいかず、重ねる事もで
きない。こうなると高くなります。

そして、長さが40フィートオーバーするとブレークバルクと言って、特別扱いとなります。つまり、
積みこみや荷降ろしについても、岸壁の設置された大きなガントリークレーンで、他と同じ作業
ができなくなります。それでさらに費用は高くなるのです。

輸送費というのは、輸送貨物が安いか高いかには関係無いのです。積荷の大きさです。昔、
アメリカ西海岸からの輸送でアメリカ側に輸送手配をした事があります。非常に安かったからで
すが、ついうっかりして出発日は確認していたのですが、到着日を確認していなかったのです。
それで出て、あまり来ないので確認しましたら、その時香港にありました。結局、安い分あっち
こっち寄っていく船だったようです。通常2週間が1ヶ月以上かかってしまいました。通常、コンテ
ナ船の場合はスケジュールとおりに来ます。ヨーロッパからだと約1ヶ月、アメリカ東海岸からも
同じぐらい。感心するぐらいスケジュールは狂わないようです。

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