第二十一話 残暑見舞い

ついに北京オリンピックが終了しました。お蔭様で今年の夏は退屈する事がありませんでした。スポーツのトップ競技ですから、見ていてやっぱり面白かったです。しかしながら、メジャーな人気あるスポーツはいつでも注目の的ですが、人気の無い競技はTV放映さえもされない。テレビだって人気商売ですから、当たり前ではあるんですが。でも、オリンピックに限っては、何とか全部出してあげたいですね。このオリンピックの陰に、高校野球も終わってしまいました。

スポーツはする側と見る側の両方で盛り上がります。する側だけでも良いのかもしれませんが、競技となりますと、やはり見る側が居てこそ、もっと盛り上がるものでしょう。その点、ヨット競技はフィールドの関係上でしょうか、見るのが難しい。ディンギーレースはまだ良いのですが、通常のヨットレースですと、レーティングなるものがあって、もっと解りにくいときています。見る側も、解っていないと難しい。実にマニアックです。一番にゴールしても優勝できない事があるんですから変ですね。

それでワンデザインという、同じモデルのヨットでのレースも欧米では盛んです。日本ではJ24以外は難しいレース、同じモデルなら一番にゴールした艇が優勝ですから、見る側にとっても解り易い。少なくとも、見る側にとって解り易い事が重要だと思います。アメリカではアレリオン28だけのレースがあります。ルールはスピンやジェネカー無しというルールなのです。これは確かにアレリオンらしいルール。いつかは、日本でも出来たら良いなと思います。同じ地域に2艇あれば、兎に角可能ではあります。福岡には1艇アレリオンがありますので、もしもう一艇入れば、そういう事も是非やってみたいですね。1〜2ヶ月に1回ぐらいで。通常のセーリングのはりあいにもなります。レースで無くとも、一緒に走るだけでも、楽しさは増加します。皆さんも、同じモデルのヨットをお持ちの方に声を掛けられてはどうでしょう。

レースは勝負ですから、腕を競います。でも、あまりにも勝ち負けにこだわりますと、また何か違うものが生まれてきます。プロなら別ですが、あくまで遊びですから、何かそういう楽しさは忘れたく無いような気がします。反面、どうでも良い競技なら、気合も入らない。このバランスが難しいですね。人間というのは難しい。それでレースをしなくても、セーリングを遊べる方法は無いか?いつもそんな事を考えます。

8月も終わりに近づき、まだまだ暑い夏が続きますが、最盛期が強烈に暑かっただけに、少し涼しさも感じます。が、まだまだ暑い、残暑お見舞い申し上げます。

でも、これからが、やっとヨットシーズンの始まりです。これから、気持ちの良いセーリングが待っています。どうか、良いセーリングを楽しんで下さい。

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