第二十七話 旅とセーリング

旅ならたっぷりとした時間と心の余裕、それにおおいなる好奇心が必要でしょう。時間に縛られずに、ゆったりと行く旅、好きな場所では何日でも好きなだけ居て、まさしく、風の向くまま、気の向くまま、確かにこんな旅が、良い仲間とできたら、さぞ楽しかろう。

同じ旅でも、外洋はまた違いますね。何日も上陸しない期間もあるでしょう。そんな旅には外洋ヨットが必要になる。しっかりした船体、直進性の良さ、多少鈍いぐらいが良いかもしれませんね。時化の中でも頼りになるヨットがほしい。エンジンも充電ぐらいにしか使えない。水も制限されて、となると、あまり行きたくないなあ〜。旅はやっぱりのんびりと、地方のおいしい料理にありつける、軟弱な旅ぐらいが、私個人的には似合ってる。

でも、やっぱり、そういう旅でも時化る時がある。目的地が見えたと思っても、まだまだ数時間はかかる。寒いのは苦手だし、おまけに雨でも降ると、もういけません。そういうサバイバル的な旅は、軟弱な私にとっては、御免こうむりたい。

でも、セーリングは別です。下手ながら、ああして、こうして、こうなって、そういういろんな操作を楽しみ、スピードや動きのフィーリングを楽しむ。2〜3時間、思い切って楽しんで、そして、次にはまた別な所にも行ける。短時間ですから集中もできる。そういう乗り方が個人的には好きですね。

旅は文明の利器を使って、さっと行き、その地でチャーターヨットなんかあると、これが理想的です。個人的にはです。日本全国にそういうのがあれば、いろんなヨットにも乗れますね。そういう風にならないかなと思います。しかしながら、全ては経済が関わりますから、今の時代では、なかなかチャーターヨットはやっていけないかもしれません。マリーナの費用、維持費、それに対してどれだけの方がやってくるか?ならば、全国にあるマリーナ自体がそれをやってくれると良い。実際あるのかないのか解りませんが、あまり知られて無い。全国を探すといくつかはやってるようです。
ヨットを知らない方も、とりあえず、チャーターヨットで経験してみてはどうでしょう。それで、学ぶ事もできますし、将来ヨットをと考えている方には良いのではないでしょうか。

どんなヨットでも、ある程度乗れるようになったら、基本的には皆同じですから、大きさによっては多少異なる艤装もありますが、まあだいたい同じです。

さて、外洋の旅は、豊富な知識と経験も必要でしょう。ですから、外洋に行くような方は、自分で解っておられる。ですからほっといても良いわけです。多くの方々は沿岸の旅を考えておられると思いますが、それでも多くの方々は忙しかったりで、なかなか行く暇も無い。車で行く旅とは違って、なかなか計算できないのがヨットの旅、それがまた旅の良いところなんですが、ヨットの旅では、たくさんの余裕で行かないといけませんので、なかなかそういう時間は取れない。それは引退後という事にして、今はセーリングをしてはいかがでしょう。沿岸の旅は70〜80%はエンジンで走る。ならばそんなにセーリングはしない。という事は純粋にセーリングを堪能するには、デイセーリングが最適なのです。

皆さん、デイセーリングをしましょう!

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