第五十八話 企画

スポーツだと言ってきましたが、それが性に合わないとなるとどうしましょう?忙しいし、年に1回か2回、それでもヨットが好きで、楽しみたい。そういう方もおられるかもしれませんね。それなら、いっそ、リゾート地にヨットを置いて、1週間ぐらい休暇とって行くという手もあります。使う回数は少ないが、1回の使用の中身は濃いです。

でも、遠くに置くのは心配だ、という方もおられるはず。それじゃあ、管理してあげましょう。メインテナンスもしましょう、船長だってお付けしましょう、何でもしましょう。それなら安心でしょう。どうせしょっちゅう使えないなら、リゾート満喫できた方が充実しますから。そういう事も検討しています。

海外にはチャーターヨットというのがあります。通常の小さなヨットから、スーパーヨットまでチャーターヨットとして借りる事ができます。それも船長付きもあれば無しもある。つまり、しょっちゅう使わないでも、たまにヨットを楽しみたいという方には、チャーターヨットの方が都合が良いでしょう。でも、日本にはそういうシステムが無い。昔、ヨーロッパのチャーターヨット会社が、日本の市場調査に来ていました。その結果、彼らは日本には進出しなかった。つまり、リスクが高いと考えたのでしょう。ヨーロッパのシステムをそのまま日本で使う事には無理があります。日本に合うシステムを考える必要があります。何か、こういうシステムがあれば、ヨットの維持費、管理など何も心配無く、ヨットを好きな時だけ楽しむ事ができます。そんな事を考えなければなりません。

あるオーナー、ヨーロッパでチャーターヨットを借りました。この時は船長付き、料理人付きだったそうです。それであまりに海がきれいだったので、ダイビングをしたいと思った。そうしたら、船長が無線でどこかに連絡、すぐにモーターボートが装備一式を持って、走ってきたそうです。多いに感激された事は言うまでもありません。

今まで、スポーツセーリングを主張してきました。これはこれからも同じです。でも、そういう事がどうしても性に合わない方には、何か別の提案をしていかなければなりません。時間のある方、無い方、旅が好きな方、いろんな対応が出来れば良い。

ある方は、旅の企画をしてくれたら良いという話もありました。日程を企画、どこどこに行く、みんなどこかに行きたいんだ。そこでどんな楽しみ方があるか。

或いは、日本一周をしたい人、そこにクルーをつける。逆に、こっちが日本一周するヨットの企画をして、その間、乗りたい区間だけ乗りに来るとか。

他にもいろいろ考えれば、日本で今、ヨットをもっと楽しみたい方々に何か提案ができるかもしれません。これからは、そういう事も考えなければ考えなければならないだろうなと、感じています。
使い方をもっと考えなければなりません。

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